2013 Fiscal Year Research-status Report
| Project/Area Number |
23500159
|
|---|
| Research Institution | Tokyo City University |
|---|
Principal Investigator |
包 躍 東京都市大学, 知識工学部, 教授 (20283103)
|
|---|
| Keywords | レンチキュラー / 多層化 / 奥行き感 / モアレ / 撮影 |
|---|
| Research Abstract |
本研究はピッチの粗いレンチキュラーレンズと焦点近傍での画像多層化により、従来のレンチキュラーイメージより遥かに深い３次元奥行感を提供することを目的とする。予測される問題点の一つはレンチキュラーレンズの焦点近傍での画像多層化であるが、この対策
としては繰り返し段差を持つ立体形状拡散板をスクリーンとして導入し、画像のずれを抑制しながらこれまでにない超深い３次元奥行き感を提供可能なレンチキュラー式３次元画像表示を実現させる。
今年度は①当初の予定通りに繰り返し段差を持つ立体形状拡散板をスクリーンを用いてプロジェクタによる表示システムを作成し、画像のずれを抑制しながら３Ｄ画像表示実験を行った。その結果、画質がまだ不十分だが、奥行深い３Ｄ画像を表示できることが確認された。また、画質に影響するレンズのディストーション問題や拡散面の配置問題についても検討した。②直視型平面動画表示ディスプレイへの適用について検討した。昨年度は複数の動画ディスプレイをハーフミラーを用いて焦点面付近に多層化させる表示実験を行ったが、今年度は市販されている透過型平面動画ディスプレイを複数枚用いて、ハーフミラーを介さずに焦点面付近の多層化を実現させる手法について検討を行い、その有効性を確認した。③自由視点３Ｄ画像撮影法を用いた超奥行感立体画像の生成法について検討した。④昨年に引き続き今年度も多層化によるモアレが発生する問題について検討を行った。その結果、特に焦点付近多層化時に発生する色モアレの抑制に有効な方法を考案できた。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①当初の予定通りに繰り返し段差を持つ立体形状拡散板をスクリーンを用いてプロジェクタによる表示システムを作成し、画像のずれを抑制しながら３Ｄ画像表示実験を行った。その結果、画質がまだ不十分だが、奥行深い３Ｄ画像を表示できることが確認された。また、画質に影響するレンズのディストーション問題や拡散面の配置問題についても検討した。②直視型平面動画表示ディスプレイへの適用について検討した。昨年度は複数の動画ディスプレイをハーフミラーを用いて焦点面付近に多層化させる表示実験を行ったが、今年度は市販されている透過型平面動画ディスプレイを複数枚用いて、ハーフミラーを介さずに焦点面付近の多層化を実現させる手法について検討を行い、その有効性を確認した。③自由視点３Ｄ画像撮影法を用いた超奥行感立体画像の生成法について検討した。④昨年に引き続き今年度も多層化によるモアレが発生する問題について検討を行った。その結果、特に焦点付近多層化時に発生する色モアレの抑制に有効な方法を考案できた。
|
| Strategy for Future Research Activity |
①光源、繰り返し段差を持つ立体形状スクリーン、レンチキュラーレンズ、プロジェクタなどを一体化するように立体ディスプレイ装置を制作する。②レンチキュラーレンズ、透過型平面動画ディスプレイなどを一体化するように立体ディスプレイ装置の制作する。③装置が完成すれば、比較実験、評価実験を行うとともに特許出願などの必要性があるかどうかについても検討する。④これまで研究室と協力関係にある会社と実用化の可能性について協議する。
次年度の予算は下記の優先順位で使用する予定である。
１．作業量が多いので、研究アシスタントを雇用する。
２．レンチキュラーレンズ、プイズムシートなどの実験に必要な部品を購入する
３．学会発表の費用
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度５月に提出した「実施状況報告書」に書いてあるように新しい方法を考案したため計画を変更した。このため、予定外の検討課題や作業が大幅に増え、システム制作や評価実験が当初計画より遅れ、未使用額が生じた。
このため、試作システムを用いた評価実験、学会発表や論文投稿を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
|
Research Products
(5 results)
