2013 Fiscal Year Research-status Report
コンパクトな論理記述に基づく協力ゲーム理論の再構築
Project/Area Number |
23500166
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
櫻井 祐子 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (10396137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横尾 真 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (20380678)
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Keywords | マルチエージェントシステム / 協力ゲーム / 特性関数 / 簡潔記述法 |
Research Abstract |
本研究では,本研究では,従来の協力ゲーム理論の概念を大規模なネットワーク環境においても実装可能なアルゴリズムに展開させるために,二分決定グラフに代表される論理関数のコンパクトなグラフ表現の技法を応用し,協力ゲーム理論の再構築を行うことを目的とする. 協力ゲームの代表的なゲームの記述方法として提携形ゲームがある.提携形ゲームでは,提携に属するエージェントが協力することによって得られる利得を特性関数で与える.従来,特性関数はブラックボックスの関数で記述されることを仮定している.単純に表形式で記述する場合,n人のエージェントが参加する提携形ゲームでは特性関数の記述に2nの記述量が必要となる.このように,表記量が指数的な問題を扱うことは非現実的である.特に,問題や知識の表現方法によって,表現コストや問題を解くコストが大きく変化するため,表現の簡略化のための基盤技術として,人工知能の技術を適用されることが多い. 平成25年度は,オックスフォード大学の関連研究者らとグラフを用いた特性関数の簡略記述法に関して共同研究を実施した.これまで本研究で研究を推進してきたゼロサプレス型二分決定グラフ (ZDD) を用いた特性関数の簡略記述法と,二部決定グラフ (BDD) を用いた特性関数の簡略記述法を融合し,グラフ表現による特性関数の簡略記述法の有用性を理論的に評価したものである.この研究成果は,国際論文誌や国際会議へ投稿予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究成果の拡張として,エージェント間での効用が金銭等で譲渡不可能な場合のを対象にした特性関数の記述法の評価実験および国内会議発表を行う予定であった.しかしながら,提案手法の修正が必要なったため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果の拡張として,エージェント間での効用が金銭等で譲渡不可能な場合の特性関数の記述法の修正を迅速に行い,評価実験を行った後,国内会議発表を行う.さらに,オックスフォード大学との共同研究の研究成果についても国際論文誌への投稿を年度内に行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
評価実験を行う計算機購入と国内会議をH25年度内に実行できなかったため. 計算機実験の購入として400千円,国内会議出張費として200千円(宿泊出張×2回)を計上し,消耗品として42,683円を計上する.
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Research Products
(5 results)