2012 Fiscal Year Research-status Report
選択的注意を組み込んだ増強型確率的学習に基づく人と物体のインタラクションの理解
Project/Area Number |
23500188
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
渥美 雅保 創価大学, 工学部, 准教授 (00192980)
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Keywords | 人工知能 / 機械学習 / パターン認識 / カテゴリゼーション / コンピュータビジョン / 選択的注意 |
Research Abstract |
本研究では,選択的注意を組み込んだ物体と動作の学習と認識の手法を確率潜在変数モデルに基づいて構築している.本年度は,選択的注意にガイドされたコンテキストの知覚体制化の学習,コンテキストの中での物体の学習と認識の手法への前景・後景共起とブースト特徴の導入による高性能化,及び手による物体操作の学習と認識への本手法の拡張に関して研究を行った.選択的注意にガイドされたコンテキストの知覚体制化の学習では,注意にガイドされた動的マルコフ確率場でのセグメンテーションとセグメント体制化をクラス数可変の確率潜在コンポーネント解析と結合した確率的物体認識手法を構築した.そして,画像データベースを用いた実験により,注意コンテキストから物体カテゴリ間の差異が学習可能で,それにより高い物体カテゴリ認識性能を達成することを示した.前景・後景共起とブースト特徴の導入による物体認識の高性能化では,物体の学習と認識のための確率潜在コンポーネント木手法の認識性能を向上させるために,確率潜在コンポーネント木の探索に用いる特徴をブースティングにより選択する手法,及び物体認識過程にカテゴリ間の共起を組み入れる手法を構築した.そして,画像データベースを用いた実験により,ブースティングによる特徴選択の効果,共起の利用の効果,及びブースティングによる特徴選択と共起を組み合わせることの効果を確かめ,これら拡張の有用性を示した.手による物体操作の学習と認識への拡張では,RGB-D画像系列のカラーテクスチャ・動き・奥行特徴を統一的に表す新たな多レベル局所特徴量を作成し,それを用いて物体と手の動きを検出する方法,及び手による物体操作のカテゴリを学習・認識する確率的手法を構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度までに,本研究課題「選択的注意を組み込んだ増強型確率的学習に基づく人と物体のインタラクションの理解」の「選択的注意を組み込んだ増強型確率的学習手法」のコア部分とその物体の学習と認識への適用の部分の研究が終わり,人による物体操作のための動作の学習と認識への拡張の研究に取り組んでいる.当初の計画は,その実験評価まで終えることになっていたが,それらは平成25年度に引き続き行う.一方,当初平成25年度に計画されている言語を介する物体操作の理解に関して,平成24年度にその基本的モデルの検討,及び実装環境の準備に着手することができた.以上の状況を合わせて評価して,計画はほぼ順調に進展していると評定する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は基本的に交付申請時の研究実施計画に従って推進する.即ち,平成25年度は,平成24年度からの続きである人による物体操作のための動作の学習と認識の研究と,当初平成25年度に計画されていて平成24年度から着手している物体への働きかけ動作の言語を介する理解の研究を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・次年度使用額(B-A)が生じた状況…今年度の研究費を繰り越す次年度使用額は47,637円であり,基本的に今年度分の助成金は計画どおりに使用された.この差額は,主に,当初計画で350,000円を計上していた物品の購入を305,516円で賄うことができたことによる. ・翌年度の研究費と合わせた使用計画…予算はほぼ計画通り執行されており,翌年度の研究費の使用計画に関して基本的に変更はない.前年度から繰り越した47,637円は,主に研究発表の旅費に割り当てる計画である.
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Research Products
(8 results)