2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500213
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
浮田 浩行 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (60284311)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 形状計測 / 光沢推定 / 2眼ステレオ法 / フォトメトリックステレオ法 / 超音波センサ / 部分情報の統合 |
Research Abstract |
本研究では,平成23年度の研究内容として,「2眼ステレオ法」と「フォトメトリックステレオ法」を組み合わせた小型形状計測装置を開発することとしている.そこで,小型カメラを2台導入し,「2眼ステレオ法」について検討した.ここでは,画像中から特徴点を抽出し,その3次元座標を算出するとともに,カメラを動かしながら特徴点を追跡することで,カメラの移動軌跡を算出する方法を開発した.これは,今後の「部分形状の統合」において必要となる技術である.なお,この研究では既存のやや古いパソコンに機能拡張部品を追加して使用した.また,既存のアームロボットを使用して,カメラや物体を動かして実験を行なった. 次に,「フォトメトリックステレオ法」による形状・色・光沢特性の計測について検討を行った.この場合,カメラや物体に対して照明をどのように配置するかが問題となる.そこで,これまでのイメージスキャナ型形状計測装置による最適な光源配置について検討し,特に色・光沢の計測に最適な光源配置の算出方法を開発した.この内容については日本機械学会にて発表した. また,計測装置を動かした際の位置情報算出のため,加速度センサやジャイロセンサ等を組み合わせた「モーションセンサ」を導入し,予定している超音波センサによる位置計測と合わせて使用することとした. そして,形状等の計測には「パターン投影法」も有効であることから,可視光および赤外線のパターン投影が可能な装置をそれぞれ導入し,これらを含めた形状計測装置を検討することとし,現在,3次元CADを用いた装置の設計および製作を行なっている段階である.当初の計画では装置製作後,形状・色・光沢特性の計測の試行を予定していたが,装置が未完成であるため,そこまで進められていない.この点については,次年度において早急に実施する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では,「2眼ステレオ法」と「フォトメトリックステレオ法」を組み合わせた小型形状計測装置の開発を目的としているが,平成23年度の研究において,さらに「パターン投影法」を組み合わせることが有効であると考え,それらの装置を導入し検討を行なった.このため,開発する小型形状計測装置の仕様が変更となり,設計等をやり直す必要が生じたため,製作に時間がかかっており,当初予定していた形状等の計測の実施までは至らなかった.装置の製作および計測については,平成24年度において早急に実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度においては,現在,進行がやや遅れている小型形状計測装置の製作および計測の試行を早急に実施する.その後,当初の計画に沿って,「超音波逆GPS方式」による計測装置の3次元位置検出方法について検討を行う.この研究においては,複数の超音波受信機が必要となるため,学内の「総合技術センター」に協力を得て製作する. その後も,予定通り,小型形状計測装置にて得られる部分形状および位置情報を元に,部分情報の統合方法について検討する.具体的には,ある部分情報の周辺部分について,それと類似する色や形状パターンを他の部分情報等から探索し,それらを貼り合わせるようにすることで統合を行う手法について検討する. ところで,本研究室では,他の研究において,LEDパネルをカメラで撮影し,その画像から,カメラに対するパネルの位置を算出する手法について検討している.本研究の当初の計画では,超音波逆GPS方式による位置検出を補う方法として,LEDを装置に取り付け,外部カメラでそれを撮影することで位置検出を行う方法をさらに検討することにしていたが,ここでは,LEDパネルによる方法を利用することにする.現在,研究がやや遅れているが,これにより,平成24年度中には,計画通り進行できると考えられる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度の研究費の残額は,560,550円となっているが,この内,476,175円は支払い手続きが平成24年4月になったものであり,既に物品等の購入に充てている.したがって,実質的な繰越金は,84,375円となる.この中で,59,760円が旅費の残額であり,24,615円が消耗品費の残額である.旅費については,当初,東京(1泊2日×1回)での学会発表を予定していたが,平成23年度は,広島(日帰り)での学会に参加し,当初よりも少ない費用であったため残額が生じた.また,消耗品については,物品の種類や価格が変更になったために生じたものである. 平成24年度の研究費については,超音波逆GPS方式を実現するための装置や部品の購入に消耗品費75万円,学会発表(1回)のための旅費5万円,装置製作のための委託費として謝金20万円を計上している.これらについては,計画通りに執行する.また,平成23年度からの繰越金については,全て消耗品費とし,超音波逆GPS方式における送信機側の部品が未購入であるため,その費用に充てる予定である.
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Research Products
(1 results)