2012 Fiscal Year Research-status Report
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23500213
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
浮田 浩行 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (60284311)
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Keywords | 形状計測 / 光沢推定 / 2眼ステレオ法 / フォトメトリックステレオ法 / 超音波センサ / 部分情報の統合 |
Research Abstract |
本研究では,平成24年度の研究内容として,昨年度検討した形状復元方法の改良の他,研究計画に挙げている部分形状の統合方法および超音波逆GPS方式による計測装置の3次元位置検出方法について検討を行なった. 形状復元方法の改良としては,本研究の前身であるイメージスキャナを撮像装置して用いた場合での最適な光源配置について検討を行なった.ここで検討した最適光源配置手法は,本研究での,2次元CCDセンサを撮像装置として用いた場合にも適用できるものである.これにより従来よりも少ない光源配置数で形状を復元できることが示された.また,この研究内容については,国内の学会および国際会議で発表を行なった. また,本研究では形状計測装置として,2次元CCDセンサと線光源を使用しているが,この場合,光源の配置毎に物体の部分形状しか推定できない.そこで,光源を動かしながら部分形状を推定し,その後,部分形状を統合して結果を得る方法について検討を行い,それについて国内の学会で発表を行なった.なお,ここで提案した手法では撮像装置は動かさないが,撮像装置を動かす場合でも,その位置が正確に得られれば,同様の方法で形状を統合でき,より広範囲に物体の形状等を推定することが可能になる. 本研究では,計測装置の3次元位置は,超音波逆GPS方式で検出することを考えており,本年度は,市販の超音波距離計測装置のキットを改造し,その実現可能性について検討を行なった.その結果,理論的には1mm前後の十分な精度で距離を計測できるが,得られるのは計測装置の3次元座標のみであり,装置の向きまでは得ることが難しいことが分かった.そこで,前年度から使用を検討している「モーションセンサ」にて,装置の向きを求めることにした.なお,この方法では超音波受信機が複数台必要であるが,まだ準備できていないため,早急に製作し,実験を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,本年度の研究内容として,部分形状の統合方法と超音波逆GPS方式による計測装置の3次元位置検出方法についての検討を挙げていた.この中で,超音波逆GPS方式による位置検出方法については,市販の超音波距離計測装置のキットを改造し,位置算出方法を確認するための基本的な実験を行うことは可能であった.しかし,実際に形状計測装置と組み合わせて,広範囲な位置計測をするためには,特に超音波受信装置を複数製作する必要があるが,それを達成するまでには至らなかった.平成25年度において,早急に実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度においては,まず,進行が遅れている,超音波逆GPS方式による3次元位置検出を行うための装置の製作を早急に行う.これについては,電子機器の基板を製作する装置を導入できたことから,従来よりも早い作業が可能になる.また,導入した装置は接触式の形状計測も可能なことから,本研究で開発した装置による形状計測結果との比較にも使用可能である. その後は,当初の予定通りの研究として,物体形状計測における,未計測部分の推定とそれの指示方法について検討を行う.これについては,計測装置を動かしながら得られる部分形状のシルエット等を用い,その影に隠れる部分を推定することで可能になると考えられる.また,計測装置の姿勢をより精度良く推定するため,モーションセンサを複数台使用する方法についても検討する. また,本研究では,「2眼ステレオ法」と「フォトメトリックステレオ法」を組み合わせた形状計測装置を検討しているが,さらに「パターン投影法」も組み合わせることで,より精度良い計測が可能になると考えられることから,その手法についても検討する予定である.そして,これらの内容をまとめ,学会および論文誌に発表する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究費の残高は,722,198円となっているが,この内,507,276円は,支払い手続きが平成25年4月になったものであり,既に物品の購入に充てている.したがって,実質的な繰越金額は,214,922円となる.この繰越金については,平成24年度に達成できなかった,超音波逆GPSの受信機の製作費に充てる. 平成25年度の研究費については,計測装置の姿勢を精度良く算出するために「モーションセンサ」を複数使用することから,それを追加購入するために設備備品費として20万円を,また,それらを取り付けるための筐体材料費を消耗品費として10万円計上している.また,実験補助のための謝金10万円,学会発表のための旅費10万円,論文別刷のための20万円を計上している.
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Research Products
(3 results)