2013 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスペクトラルカメラのノイズ推定と分光反射率復元
Project/Area Number |
23500235
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
嶋野 法之 近畿大学, 理工学部, 教授 (10257975)
|
Keywords | 画像再現 / 逆問題 / 分光反射率 / 画像入力 / ノイズ |
Research Abstract |
多様な照明環境下で絵画等の美術作品を鑑賞したときの色彩の見えや印象などを忠実にディスプレイ上に再現するために、マルチスペクトラルカメラで撮影された画像データから被写体の各画素に対応する微小面積の分光反射率を正確に復元し、見えモデルを用いてディスプレイ上に再現する研究を行った。被写体の分光反射率に関する先験情報なしに正確に分光反射率を復元するために学習サンプルを用い画像入力系のノイズを正確に推定し、復元誤差が最小になるように分光反射率の特徴を用い復元することにより分光反射率の復元精度を向上させた。特に本年度は室内照明下にあるディスプレイを測色的に較正する方法の確立に注力した。 通常ディスプレイは蛍光灯などの室内照明のもとで観察するのが一般的である。そのため観察者の視覚系にはディスプレイそのものに再現された光とディスプレイ表面上で反射した室内照明の光の二つが入力される。従って忠実に意図した色彩をディスプレイ上に再現するためには画像を再現するためのフレームデータからこのディスプレイ表面上で反射する室内照明光のR,G,B成分を減じる必要がある。この方法を用いることによりディスプレイ表面の反射を考慮しないで較正した場合より色差が1/3以下になることを明らかにした。
|