2013 Fiscal Year Annual Research Report
FRBRに依拠した著作および表現形の同定と同定結果を用いた検索システムの構築
Project/Area Number |
23500293
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷口 祥一 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50207180)
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Keywords | メタデータ / 図書館目録 / FRBR / 著作同定 / 表現形同定 / RDA |
Research Abstract |
本研究は、現行の図書館目録のメタデータ(書誌レコード、典拠レコード)を、①FRBR(「書誌レコードの機能要件」)に準拠したメタデータとして効率的に整備する方法を提案し検証すること、および②それらメタデータを用いたFRBR型の効果的な検索システムを構築することを目的としている。 今年度は上記の課題①に関して、昨年度までに実施した(1)日本の古典著作に対する効率的な同定法(同一著作に対する書誌レコード群の同定)および(2)日本語に翻訳された海外著作に対する効率的な同定法(同一著作の各種翻訳資料に対する書誌レコード群の同定)について、それぞれ策定した同定基準がわが国固有の書誌・典拠レコードに適合したものであるのか再確認を行い、その妥当性を確認した。なお、同定基準および同定作業は、わが国の標準的なレコードである国立国会図書館作成の書誌レコードを前提としている。 併せて、FRBRに依拠し新たに策定されたメタデータ作成基準(目録規則)であるRDAにおいて、著作・表現形にかかわる規定が、旧来のAACR2(英米目録規則第2版)からどのように変更され、それによってわが国の著作・表現形の同定処理が変更を来すのか検討を加えた。なお、並行して昨年度に引き続き、RDAが依拠する概念モデルがFRBRと同一と見るべきか、あるいは細部において異なるものと捉えるべきかを主に理論的側面から検討した。 他方、課題②に関連して、FRBR型の検索システムにおける主題検索機能の高度化を目指し、わが国の主題表現ツールであるBSH(基本件名標目表)、NDLSH(国立国会図書館件名標目表)、NDC(日本十進分類法)の統合的活用の方策を検討した。特に統制語と分類項目との相互マッピング、およびそれらの階層構造におけるマッピング結果を踏まえて、相互の相違と統合的活用法について検討した。
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Research Products
(7 results)