2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500386
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
八木 秀司 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10303372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 教授(Professor) (10222019)
黒田 一樹 福井大学, 医学部, 助教 (60557966)
駒田 致和 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (90523994)
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Keywords | 神経細胞 / ミオシン / アクチン |
Research Abstract |
FILIPの神経細胞内ミオシン調節機構について明らかにするため、主に培養神経細胞を用いて、FILIPの機能とMyosin2bの機能の関連について検討を行った。まず、FILIPを発現しているpiriform cortexの神経細胞とFILIPを発現していない海馬神経細胞に対してMyosin 2bの機能を阻害するblebbistatin投与し、その影響を観察したところ、海馬神経細胞ではblebbistatinは効果を認めたが、piriform cortexの神経細胞では効果を認めなかった。また、RhoによるMyosin2bの活性化機能と、FILIPによるMyosin2bの機能抑制の関係について、培養神経細胞を用いて検討を行った。活性型RhoAを強制発現した場合、Myosin2bが活性化され棘突起が短くなるが、培養神経細胞にFILIPを発現させると、この活性型RhoAの神経棘突起に及ぼす影響が強く現れる傾向があることが判明した。この正確な機構は、今回の検討で明らかに出来なかったが、FILIPはMyosin2bの活性化状態では、Myosin 2bの作用に促進的に働く可能性が判明した。つまり、神経細胞の棘突起に関し、Myosin2bの活性化シグナルが細胞に入らない場合、FILIPはMyosin2bの機能を抑制しているが、活性化シグナルが入った場合は促進的に働く可能性を見いだした。 また、平成25年度に同定したFILIPに結合する分子の阻害剤を培養神経細胞に投与したところ、FILIPによる神経棘突起の形態変化の作用が減弱していることが判明した。また。培養細胞内のMyosin2bの分布に関しても、この新規結合分子の機能を阻害すると部分的にFILIPの影響を減弱することが判明した。以上の結果より、この新規結合分子の機能が、FILIPの神経棘突起に対する機能に必要であることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)