2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経伝達物質のG蛋白質共役型受容体刺激によるErbB4の制御とシナプス機能
Project/Area Number |
23500451
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山本 秀幸 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60191433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲嶺 三代美 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20381105)
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Keywords | GT1-7細胞 / G蛋白質共役型受容体 / ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH) / ErbB4 / TACE / G q/11タンパク質 / PKD (8)脱感作現象 |
Research Abstract |
応募者らは、培養神経株細胞であるGT1-7細胞を用いて、G蛋白質共役型受容体{G-protein-coupled receptor (GPCR)}の一つであるゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の短時間の刺激ではErbB4の活性化が起こり、長時間の刺激では、ErbB4の限定分解(切断)が起こることを見いだした。今回、1)細胞膜を貫通して存在するタンパク質のビオチン化実験により、細胞膜を貫通して存在するErbB4のみが選択的に切断されることが明らかになった。さらに、この切断後のErbB4の活性化薬の処理では、ErbB4の下流にあるMAPキナーゼの中のERKの活性化が起こらないことが確認された。すなわち、ErbB4が脱感作されることが明らかになった。 2)ErbB4を切断する酵素を阻害薬と、siRNAを用いたノックダウン法により検討し、tumor necrosis factor-α-converting enzyme (TACE)が関与することが明らかになった。3)GnRH刺激後のErbB4の活性化と切断に関わる細胞内情報伝達機構について検討した。まず、関与するGタンパク質を、阻害薬とノックダウン法により検討し、どちらにもGq/11が関与することが明らかになった。4)さらに、ErbB4の活性化には、PKD、PYK2、Fynが関与するが、ErbB4の切断にはこれらの分子は関与しないことが明らかになった。これらの結果は、G q/11の活性化後の細胞内情報伝達機構がErbB4の活性化と限定分解では異なることを示唆している。
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Research Products
(11 results)