2011 Fiscal Year Research-status Report
嚥下障害に対する高電圧パルス電流を用いた電気刺激療法の効果
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23500588
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松元 秀次 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (80418863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川平 和美 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20117493)
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30325782)
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70295244)
緒方 敦子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40305123)
中村 康典 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30315444)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 嚥下障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、電気刺激療法を用いて嚥下に関与する筋群を選択的に刺激することで、嚥下障害に対する新しい治療法を確立することである。具体的には、透視下で舌骨や喉頭の運動を確認し、最も筋収縮を誘発する刺激ポイント(モーターポイント)の特定を行い、効果的に電気刺激療法を行う方法を考案する。治療効果をフォローしながら嚥下機能や舌骨・喉頭の動きを解析し、有効性を実証できれば電気刺激治療が今後の嚥下障害患者への新しい治療法の一つになると考えられる。さらには、誤嚥性肺炎の予防にもつながる可能性が高く、社会に対しても非常に価値ある研究と考える。研究手順は、嚥下障害を有すると判断され、同意を得られた者に対して、高電圧パルス電流を用いた電気刺激療法を施行し嚥下機能改善効果を検証し明らかにする。電気刺激療法の導入前、導入4週後、8週後に嚥下造影(Videofluorography: VF)や嚥下内視鏡検査(Videoendoscopy: VE)、血清Substance P値測定を施行する。同時にバイタルサイン(血圧、脈拍、SpO2)の確認を行う。現段階では、順調に症例数が増え、嚥下障害に対する効果をあげている(舌骨の上前方への移動、喉頭の上方への移動、VFとVE上の改善、Substance Pの上昇)。特に副作用などの研究中止例もない。今後は、症例数を増やし、研究デザインの検討や評価法の追加を行って進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調な症例数の獲得と、副作用などの有害事象が生じていないことによる
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Strategy for Future Research Activity |
今まで以上症例数の獲得と、研究デザインの検討や評価法の追加を行って進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、前年度に購入予定でありながら購入できていない、システム環境資材を購入し、早急に環境を整えてリハビリテーションを進めていく予定である。また、積極的な学会発表も行う予定である。
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