2011 Fiscal Year Research-status Report
連続写真の観察に基づいて運動経過を把握する能力に関する研究
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23500695
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
野田 智洋 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (00218330)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 連続写真 / 実技教科書 / 運動観察 / 運動学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は、実技教科書に掲載されている連続写真のコマ数の多寡やコマ割りの仕方などが運動経過を把握する能力に与える影響について詳細に検討し、どのような連続写真を掲載すれば学習者が最も理解し易いかを判断するための基礎資料を提供することである。申請者らは平成21年度までに、小1から高1までの体操競技経験のない一般児童・生徒360名の協力を得て、鉄棒運動の技の連続写真(1)(機械的なコマ割りによるコマ数の多い連続写真)、連続写真(2)(機械的なコマ割りによるコマ数の少ない連続写真)と動画映像の識別課題を行わせ、連続写真のコマ数は多い方が有効であることを明らかにした(野田ほか, 2008)。また、小3と中1の一般児童・生徒124名を被験者として、同じ技を連続写真(3)(体操競技の専門家が初心者に運動経過を把握させるために最適だと考えるコマを選んで作成した連続写真)と動画映像という2種類の提示方法で観察させ、記憶した技の運動経過を紙人形の操作によって再現させる実験(図4)を行った。その結果、課題の平均得点は小3の場合には動画映像を提示した群が、連続写真を提示した群に比べて有意に高かったが、中1においては有意差が認められなかった(野田ほか, 2009)。本研究では、小3と中1に連続写真(1)(2)(3)を観察させ、記憶した運動経過を紙人形の操作によって再現させることによって、以下の3点を明らかにする計画である。(1)コマ数の多寡は、再生課題の得点にどのような影響を与えるか。(2)専門家のコマ選びは、機械的コマ割りと比較して再生課題の得点にどのような影響を与えるか。(3)被験者の年齢は、(1)と(2)の要因についてどのような影響を与えるか。 平成23年度は、以上の計画を滞りなく推進するために実験機器の整備と被験者の選定を行い、児童・生徒が所属する小中学校の協力を取り付ける。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者は以下の通り確保した。各校とも学校長に依頼し、中1については協力を取り付けた。実験方法や対象について実験補助者に説明に行き、現在、実験の実施期日について調整中である。小3については、再度連絡を行い、確保できる見込みである。小3のA~C群:高知市立横浜小学校の3年生各30名中1のA~C群:私立高知学芸中学校の1年生各30名
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Strategy for Future Research Activity |
小3の被験者確保を要請した高知市立横浜小学校には、新年度が始まって間もないことから再度の要請を控えていたが、そろそろ連絡を入れることにする。これまでの研究の経緯から推察すると、問題なく確保できる見込みである。 両校の調査時期が重なるかどうか未定で実験機器の選定を待っていたが、調整ができそうなため、当初予定の機器を購入する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各学年、各群の児童・生徒が所属するクラスの教員に対して、実験室までの引率や実験計画管理に対する実験補助の報酬として、1日あたり5,000円を使用する。1日約1時間3名ずつ実験を行うため10日かかる。 研究へのアドバイスを貰うため、筑波大学への旅費を計上したが、専門知識の提供を行って頂く予定の朝岡正雄教授が環太平洋大学に学部長として転出したため、岡山県への旅費とする。 研究成果を発表するための学会参加の旅費として1泊2日の東京出張を行う予定である。
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