2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢者剣道愛好家が生きる力として獲得している積極的応答動作の解明
Project/Area Number |
23500705
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 俊也 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (80270255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋爪 和夫 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (80189472)
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Keywords | 剣道 / 剣道高段者 / 高齢者 / 身体教育学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、剣道愛好家高齢者の中でも7段位以上の高い段位を有する剣道愛好家が高齢者となっても維持している高次脳機能を積極的応答動作の手法を用いて明らかにすることである。本年度の当初目的は、剣道高段者の予測反応時間を計測することであったが、実験装置の整備と仮説の最終的な設定を行った。以下に本年度の実績を示す。 1.実験環境の整備 動作解析ソフト2次元解析プログラム(株式会社ディケイエイチ)を購入した。このソフトにより、剣道高段者が動作を開始するための目に見えない動きとしての、足底の力の変化を読み取ることができる。このことにより、従来の竹刀や四肢の反応時間としての運動解析から、運動前の高次脳機能としての運動プログラムの解析に迫ることが可能である。運動開始における剣道高段者の運動前準備と応答動作距離との関連性を検討して、剣道の間についての、高段者の特性を解明するための実験装置が整備された。 2.仮説の設定 ①剣道高段者で高齢者の剣道技能は「読み」という事前プログラムに開始される運動であること、②その運動は打撃前ー打撃ー打撃後という一連の動きが事前にセットとしてプログラムされていること、③その運動プログラムは一端発現された場合には修正が可能であるとは考えられないこと、などが聞き取り調査の結果、仮説として設定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、研究仮説の設定が重要な部分である。この仮説設定のための剣道高段者からの聞き取り調査において、個人の特性を集団の特性にまとめるための解析が不十分であるので、さらなる集積が必要であった。また、研究環境の整備において、昨年度と本年度の2年間を要す必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、昨年度においてやや遅れているとした理由をほぼ解決して、具体的な実験データの集積を行う。また、これまでの研究成果を国内で学会発表する。さらに、来年度の研究最終年度むけて、論文にまとめられるための十分な研究データの集積と国際学会発表手続きを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は実験が少なかったために、実験補助者への謝金が使用できなかった。 次年度使用額は実験補助者への謝金に使用する計画である。
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