2013 Fiscal Year Research-status Report
プロスポーツの地域受容プロセスにおける、「地域密着」の概念と機能の再検討
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23500714
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Research Institution | Biwako-Gakuin University |
Principal Investigator |
中島 信博 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (80005826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 将宏 横浜市立大学, 総合科学部, 准教授 (00386666)
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Keywords | 社会学 / プロスポーツ / 地域密着 |
Research Abstract |
本研究の目的は、プロスポーツの展開において、「地域密着」という価値を組織が取り込み、これによって組織が地域に受容されていくプロセスを分析することにある。 初年度の平成23年度は、制度的要因と認知的要因を検証するために、マクロ(新聞記事)とミクロ(面接)のデータ収集を行い、データベースの構築を行った。これにより、「地域密着」の言説分析を行う基盤が整備できた。 2年目の平成24年度は、(1)新聞記事の内容分析を行い、「地域密着」の制度化メカニズムを考察した。他方で、(2)スポーツの「地域密着」戦略に関する理論的検討を、制度的アプローチと社会構成主義を分析フレームとして行った。また(3)面接による聞き取りとデータ収集も行い、重要なインフォーマントから情報の提供も受けた。ここではプロスポーツ・チームの創設時について、詳細な聞き取りをかなり行うことができた。 もともとの最終年度である平成25年度は、以上の2年間の研究をもとに、最終的なとりまとめを行い、研究成果の発表を行う予定であった。報告については、部分的には実施するにいたったが、全体的な総括は残されている。また質的なミクロデータである面接は、補充的なインタビューも行ったが予定を満たすにはいたらなかった。 以上のように、全体としては計画より遅れたと言わざるをえないことから、1年の延長を申し出て、これが認められたところである。遅れた理由は、研究代表者が定年退職し異動移住したことと、新たな機関での管理職に忙殺されたこと、また、他方で、研究分担者が私生活上の理由から研究職を辞したことによる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の成果発表については、これを部分的には実施した。 しかし、研究代表者と研究分担者の間での総括を含め、全体的とりまとめはできていない。 その理由は、研究代表者と研究分担者それぞれに生じた、生活条件の激変による。
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Strategy for Future Research Activity |
既に申請をして承認済みであるが、(1)期間を1年間延長して、所期の目的の達成を図ることと、(2)研究分担者を削除して研究代表者単独において実施することとする。 今後は、(1)研究対象を絞り込んで、ベガルタ仙台の「地域密着」プロセスに焦点をあわせ、(2)なかでもチーム創設時を中心に、新聞記事だけでなく、議会議事録も収集し、さらに、(3)ステークホールダーに詳細なインタビューを継続し、(4)チーム創設プロセスの分析から理論を彫琢することにつとめたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画の最終年度に、当初予定していた研究のとりまとめと学会報告などを十分には実施することができなかった。これは研究代表者と研究分担者それぞれに生じた、私生活上の事情によるものであった。(代表者が定年退職し、新たな職での管理業務に忙殺されたこと、分担者が年度早々に研究職を辞したことによる)。 今後は、(1)研究対象を絞り込んで、ベガルタ仙台の「地域密着」プロセスに焦点をあわせ、(2)なかでもチーム創設時を中心に、新聞記事だけでなく、議会議事録も収集し、さらに、(3)ステークホールダーに詳細なインタビューを継続し、(4)チーム創設プロセスの分析から理論を彫琢していく。
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Research Products
(1 results)