2012 Fiscal Year Research-status Report
スポーツマネジメント教育の課題と展望‐学系別における認識差異に注視して‐
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23500749
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
林 恒宏 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 講師 (40458146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 真一 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 講師 (20435093)
阿南 浩司 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 講師 (00553851)
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Keywords | スポーツツーリズム / 沖縄 / マリンスポーツ / スポーツ合宿 / 競技団体 / プロリーグ / 東南アジア / プロクラブ |
Research Abstract |
本研究は、大学におけるスポーツマネジメント教育の実情と課題を考察するものである。平成24年度の研究計画では、大学側・学生側・現場側それぞれのフィールドにおいての定性調査が主題であった。定性調査では研究者間のピア・ディスカッションを充実させることから、主担当を2名制にして実施することとしていた。 現場側の調査対象としてスポーツツーリズムの盛んな都市である沖縄県にて同県文化観光スポーツ部スポーツ課担当者、同県にて幼児向けのサッカースクールを展開する事業者、同県今帰仁にて総合型地域スポーツクラブとして町から管理運営を任された総合型地域スポーツクラブのクラブマネジャーに対しインタビュー調査をおこなった。 また、Jリーグクラブ浦和レッズが経営する総合スポーツ施設レッズランドのマネジャー、公益財団法人日本サッカー協会国際部担当部長、公益社団法人日本プロサッカーリーグマーケティング担当者、国際NGOピースボート事務局員に対しインタビュー調査をおこなった。 さらに、昨今、公益財団法人日本サッカー協会、公益社団法人日本プロサッカーリーグやリーグに所属するクラブが新たな市場として注目し、実際に現地のリーグやクラブと提携を交わしている東南アジアに注目し、中でも実際に日本人が指導者として派遣されていたり日本人が経営するプロサッカーチームがあるカンボジアを訪れ、日本人指導者や日本人経営者、同地でゴルフ用品店を経営しながらゴルフスクールを展開する日本人、プロサッカー選手として活躍しながらサッカースクール事業を展開する日本人に対しインタビュー調査をおこなった。 スポーツツーリズム従事者や成長著しい東南アジアに進出しようとするスポーツ競技団体、プロリーグの国際セクション従事者、また現地で活躍する日本人のスキルに関するインタビューは今後、大学での教育プログラム開発にとって非常に有意義なものとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的は、研究の目的は、1.大学における現行のスポーツマネジメントカリキュラムを定量整理するとともに、スポーツマネジメント教員のスポーツマネジメント概念に対する認識の違いから起こるカリキュラム内容の差異について検討する。2.現役学生のスポーツマネジメント教育に対するモチベーションや資質を検討するとともに、卒業学生の動向から彼らのスポーツマネジメント教育に対する意識変容について検討する。3.実践現場からみたスポーツマネジメント教育の認識を検討するとともに、実践者(現職者)の資質・行動特性と現行カリキュラムとの整合性について検討することである。 本研究は、平成23年度~平成24年度の3年間で行う計画である。平成23年度は、予備調査も兼ねてフィールド選定が重要となる。なお23年度は、現状把握のため定量調査が主題となり、マネジメント教育の全体状況の把握に努めることである。 平成24年度以降は、それぞれのフィールドにおいて3者に対しての定性調査が主題となる。定性調査では研究者間のピア・ディスカッションを充実させることから、主担当を2名制にして実施したい(下表参照)。さらに研究の修正・補強が生じた場合は、次年度までに整理することとしている。 現在までの研究実績は、特に現場側の求めるマネジメントスキルについてのインタビュー調査がメインとなった。また、現場といっても、スポーツツーリズム、スクール、スポーツクラブ経営、国際スポーツ事業従事者と限られた分野のスポーツビジネス関係者へのインタビュー調査に留まっている。また、本研究の計画では、①大学側、②学生側の現状についても調査することとなっているが、先に述べた通りの「現場側」へのインタビュー調査に留まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進策として、(1)具体的なリサーチにいたっていないスポーツマネジメント学科やコースをもつ大学側への調査を進めること(2)学生側への調査(3)現場側のさらなる対象への調査の3つをあげる。 (1)具体的なリサーチにいたっていないスポーツマネジメント学科やコースをもつ大学への調査については、全国の調査対象の大学のリストアップはできているので、それぞれの大学に対し、アンケート調査の送付と回収とあわせてシラバスの提供依頼を実際におこない、データを集約し、整理し検討する。 (2)学生への調査については、本学スポーツビジネス学科所属の1年生~4年生までの学生に対しアンケート調査をおこない、データを収集し、整理をおこなう。 (3)現場側へのさらなる対象への調査については、スポーツ用品メーカーや小売店などマーチャンダイジングに関わる分野の業界人やフィットネスクラブ系の業界人、スポーツ施設管理業従事者、体育協会関係者などスポーツ産業に関わる幅広い業界の人材に対し、インタビュー調査もしくはアンケート調査をおこない、現場で求められる資質や行動特性に関する情報の集約・整理をはかる。 これらの作業により集約したデータを踏まえ、考察をおこない、今後大学において求められるマネジメント教育の具体的な内容を結論としてまとめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)