2013 Fiscal Year Annual Research Report
ブラインドサッカーにおけるコーチ・コーラーの指示内容とプレーヤーの理解について
Project/Area Number |
23500755
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
橋口 泰一 日本大学, 歯学部, 講師 (90434068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶽 真人 日本大学, 文理学部, 准教授 (90338236)
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Keywords | コーチング / コミュニケーション / パラリンピック |
Research Abstract |
これまでブラインドサッカー選手の国内リーグ及び日本代表における心理的競技能力,心理的な問題の有無,国内の試合における試合中の指示内容,攻撃の種類等について分析を行った.平成25年度はこれらの分析結果について,関連学会への論文発表を主に行った. 特に今年度は,コーラーの選手へ発する指示内容についての分析をまとめた.その結果,コーラーが試合中にボールを保持している選手への発話から『ボール』『ゴール』『味方選手』『プレー指示』『心理サポート』の5つのカテゴリーに分類された.また,ボールを保持していない選手への発話からは,『味方選手』『相手選手』『対象選手』『ゲーム状況』の4つのカテゴリーに分類された.サッカーにおける良い状況判断をするために「観る(ボール・ゴール・味方・相手・スペース)」という5つの情報の全てがブラインドサッカーで重要ではなく,ボールを保持したときに必要な判断要素やプレーを決定する要素,ボールを保持していない選手が次にプレーするための情報,把握しておくべき状況に関する要素があり,選手自身が判断するために必要な発話と判断ではなく,伝えプレーさせる発話がみられた.このようなコーラーの発話は,視覚に障がいのある選手の目の役割といった発話と,コーラー自身がプレーしている発話に分類されるともいえる. また,選手の心理的競技能力やプレーについての問題点について,詳細に分析を行い,ブラインドサッカー指導現場へのフィードバックや提言,そして関連学会への論文発表をすることができた. 今年度の限界として,より詳細な言語教示とプレーの影響や,攻撃の基点となるゴールキーパー(晴眼者)と言語教示とプレーの連携については分析することができず,今後の研究へ課題が残った.しかし,これまでブラインドサッカーの競技場面における研究は少なく,今後の研究へ繋がる基礎的資料を得ることができた.
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Research Products
(3 results)