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2012 Fiscal Year Research-status Report

摂取水分の温度と量が体温・循環調節反応に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 23500769
Research InstitutionOsaka International College

Principal Investigator

小倉 幸雄  大阪国際大学短期大学部, その他部局等, 教授 (00300301)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 芳光  大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (70144566)
近藤 徳彦  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70215458)
Keywords飲水温 / 水分量 / 脱水 / 体温調節 / 自由飲水
Research Abstract

平成23年度では異なる水温の水分を摂取した場合の水温の相違が運動時の体温・循環調節反応に及ぼす影響を検討したが、平成24年度では摂取水温と飲みやすさや飲水量との関連性を夏季のフィールド運動時に検討した.すなわち,夏季フィールド運動時に異なる水温(5℃・15℃・25℃・35℃)の飲水物を異なる日に自由摂取させ,その際の舌下温,水分補給量,水分補給率(=水分補給量/総発汗量x100),総発汗量(=体重減少量+水分補給量),発汗率(=総発汗量/体表面積/練習時間),脱水率(=体重減少量/体重前x100),口渇感,飲みやすさなどを摂取水温条件間で比較検討し,夏季スポーツ活動時の熱中症予防に向けた効果的な水分補給について検討した.
練習時におけるWBGT,平均HR,最大HR,歩数には有意な水温条件差はみられなかった.練習前後の舌下温変化度では,5℃条件が他の水温条件より有意に低かった.体重当たりの水分補給量では15℃条件が他の摂取水温条件よりも有意に多かったが,水分補給率では15℃条件が25℃・35℃条件より有意に高く,5℃条件が35℃条件より有意に高かったが,5℃条件と15℃条件はほぼ同等だった.総発汗量・発汗率では5℃条件が15℃・25℃条件よりも有意に低かった.脱水率では5℃条件が25℃・35℃条件より有意に低かった.「飲みやすさ」は,5℃・15℃条件が25℃・35℃条件より優っていた.
以上の結果から,飲みやすさと水分補給率・脱水率からみると5~15℃の摂取水温が25℃以上より優れていたが,5℃水温ではさらに物理的冷却効果による体温上昇の抑制が加わり,それが発汗量の抑制を導き,ひいては脱水率の軽減を導くことが窺えた.そのため,夏季スポーツ活動時の飲水時には5℃程度の水分補給が生体負担度を軽減し,ひいては熱中症予防に有効であることが示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画のとおりフィールド実験を実施し,データを分析することができた.

Strategy for Future Research Activity

平成23年度は異なる水温による水分摂取が運動時の体温調節・循環調節反応に及ぼす影響について検討したが,そこでは水分摂取量を無飲水時の発汗量の80%を同等に摂取させた.平成24年度では異なる水温(5℃・15℃・25℃・35℃)の水分摂取を自由摂取させ,摂取水温と飲みやすさや飲水量との関連性を夏季のフィールド運動時に検討した.
平成25年度では平成23年度における実験での高温下運動時の深部体温・総発汗量などのデータと平成24年度の実験で見出された水温 vs. 飲やすさ vs. 水分摂取量の関係から,異なる水温に応じた摂取水分量を決定し,実験室において実施する.つまり,若年男性を被験者とし気温32℃・相対湿度60%に設定された環境制御室内で5分間の休息と15分間の自転車運動4セットを4回実施する.各水温(5℃・15℃・25℃・35℃)に応じた水分量を4回に均等に分割して休息時に摂取させ,自転車運動時の各種の体温・循環パラメータを連続的に測定し,摂取水分の温度と量が高温下運動時の体温調節・循環調節反応に及ぼす影響を検討する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

発汗量・皮膚血流量の測定に係るセンサーなどを購入予定である.また,被験者の謝金,研究成果の発表のための旅費,研究成果投稿料・印刷費等に使用する予定である.

URL: 

Published: 2014-07-24  

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