2012 Fiscal Year Research-status Report
動体視力の定量化と科学的根拠に基づくビジョントレーニング法の確立
Project/Area Number |
23500785
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
工藤 大介 順天堂大学, 医学部, 助教 (50348950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 雄介 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助手 (00508252)
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Keywords | 動体視力 / スポーツビジョン / tDCS / BDNF |
Research Abstract |
研究計画の2年目にあたる本年は、引き続き現在まで9年にわたり開発、改良を重ねてきた自作の動体視力測定装置および動体視力測定法のセッティング、測定法などの見直しから始めた。従来の器械を、より本研究の目的に沿うよう、微細な部分の改良を試みた(スイッチの形状、固定の方法など)。試行回数、方法なども、さまざまな回数の試行を試してみて、より効率的で結果の得られやすいものを模索した。その上で、昨年度から引き続き自作の装置を用いた測定を数十名の被験者に対し行い、データを採取した。被験者も、昨年度から開始したトップアスリートの測定を継続して行い、着実にデータを蓄積している。 併せて、今回の実験から導入しているスポーツビジョントレーニング装置(OLYMPUS POWER 3D)の初期設定及び調整を引き続き行った。本器械には既存の測定プログラムが存在するので、まず既存の測定プログラムにより、実際の被験者を測定し、問題点があるか否かの評価を行った。その上で、我々の欲するデータの抽出に必要なプログラムの変更、ソフトウェアの改良点が明らかになったので、それらの改良が可能か否か、現在検討中である。 それら機器による測定の前後で、被験者の血中BDNF濃度を測定し、動体視力やスポーツビジョン検査の結果との相関を調べる計画であったが、測定および器械の調整に時間がかかり、24年度中には血中BDNF濃度の測定までは至らなかった。残された期間は1年であるが、引き続き生理活性物質であるBDNFと眼球運動との関連の検索を目指し、研究をすすめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初使用を予定していた施設の主任教授が遠方に異動したため、測定、実験をする場所が確保できず、実験環境の再構築に時間を要した。 また、研究分担者も勤務先の異動があり、それに伴い既存の実験装置を解体、移動させなければならず、被験者の確保が困難になり、従来の実験を施行するのにも時間と手間を要したから。
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Strategy for Future Research Activity |
スポーツビジョンの研究は、その基盤となる原理原則自体が整理されておらず、永らく科学的根拠の乏しい分野となっていた。本研究の核になる考えは、スポーツビジョン研究における生化学的考察の導入であり、本分野における科学的研究の先駆となるべきものである。動体視力測定時におけるtDCSと血中BDNF測定の導入は、世界的にも前例のない実験であり、単なる一実験というだけではなく、このように本分野にとって画期的な実験となる可能性が高いだけに、是非実施したい。24年度は種々の想定外の環境変化により、これらの実験系に着手出来なかった。本年度は是非実際の測定に着手したい。前段階での準備が多々あるので、今年度中に予備実験的なものに着手し、実際の生データを得るのが目標である
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
tDCS、血中BDNF濃度の測定には、DC刺激装置などの機器を要し、その実験測定系に多くの資金を要する。また、被験者に対する謝金、参考文献図書の購入などにも研究費を使用する予定である。また、アメリカ合衆国に研究代表者と既知のスポーツビジョン研究者がおり、研究の進捗状況によっては渡米して意見交換などもする可能性がある。
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Research Products
(2 results)