2013 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害をもつ当事者参加型研究によるワークライフバランス再構築度尺度の開発
Project/Area Number |
23500807
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
谷村 厚子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (70315761)
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Keywords | 精神保健 / ワークライフバランス / リカバリー / 当事者参加型研究 / ノミナールグループテクニック / 尺度開発 / 人間作業モデル |
Research Abstract |
本研究では、人間作業モデルを理論的背景に当事者参加型アクションリサーチの手法を用い、参加当事者のリカバリーを促進しワークライフバランスを改善するとともに、有用なワークライフバランス尺度を開発し、その暫定版尺度の信頼性・妥当性・適合度の検討を行う。 前年度までに、人間作業モデルを背景とした、利用者が望む生活をするための方略を系統的に学びあえる地域集団作業療法プログラムをさらに参加型研究へ発展させ、有用なワークライフバランス尺度開発の第一段階として尺度項目を提案した。最終年度は、第一段階の項目の妥当性をグループで議論し、ある程度の合意を得ることを目的に、3グループの利用者20名の参加協力を得て、次の手順でnominal group techniqueを利用した。(1)参加者各自で項目の妥当性を評定。(2)参加グループの点数分布を参加者に提示。(3)参加グループで項目の妥当性を議論。(4)再度(1)と(2)を実施。 その結果、各グループで、54項目中9-23項目が「高い妥当性」の明らかな合意を得た。3グループ全体では、「早寝早起きをする」「こちら側からあいさつする」「上手に力を抜く」等の5項目であった。参加者は、各項目が一般の利用者のワークライフバランス測定に妥当であるか自分の生活を振り返りながら議論し、合意に達し、利用者の意見を反映した内容妥当性の高い尺度が開発され、作業療法成果の測定が可能となった。 続いて、上記の結果を根拠に質問項目案を選定し、ワークライフバランス尺度(暫定版)とした。協力を得られた90名の対象者に尺度(暫定版)調査を実施した。その調査結果から、一定水準の信頼性(内部一貫性) 、因子妥当性、適合度が得られた。
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Research Products
(4 results)