2011 Fiscal Year Research-status Report
身体活動量不足と低い起床時体温との関連は夜間末梢熱放散機能低下の影響か
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23500810
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
柴田 真志 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (00254467)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 末梢熱放散 / 睡眠 / 皮膚温 |
Research Abstract |
本研究では、平成23~24年度を基礎的測定と位置付け、夜間就床後の末梢からの熱放散量が日常身体活動量や体力指標(有酸素性能力指標)と関連するかどうかについて明らかにすることが目的であり、平成23年度では主に夜間放熱についての部位別検討を行った。対象者に対して夜間就寝2時間前までに夕食および入浴を済ませ、普段用いている寝間着等に着替えるよう依頼した。夜間就寝1時間前から、Hardy-Duboisの7点法(前額,腹部,前腕部,手背部,大腿部,下腿部および足背部)に胸部を加えた8部位から表面用温度プローブ(ITP010-12,日機装サーモ)を介してロガー(N542R,日機装サーモ、もしくはLTロガー、グラム社)に1分ごとに各部皮膚温を入力した。温度プローブは上半身と下半身でそれぞれまとめ、また温度プローブと接続したロガーは研究者が予め作成した布製の小袋に入れて腰ベルトに固定できるようにし、就寝までの間、自由に活動できるようにした。就寝時以降の8か所の皮膚温について分析を行ったところ、腹部、胸部、前腕部、大腿部、下腿部の皮膚表面温は就寝後から15~30分間の範囲内でほぼ直線状に安定して上昇が認められた。一方、足背および手背については、就寝後およそ10分間は上昇を認めたが、その後対象者間によるばらつきが見られ、急激な体温低下は寝具からの露出と推察された。また、前額には一貫した傾向は見られなかった。これらのことから、腹部、胸部、前腕部、大腿部、下腿部の5部位については、就寝後15~30分間、足背および手背については就寝後10分間程度のデータをサンプリング周期を20~30秒ごとに設定して得る必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23~24年度の2年度内に夜間就床後の末梢熱放散量と身体活動量および有酸素性体力指標の関連について明らかにすることが目的であるが、平成23年度においては全身8箇所の皮膚温測定によって必要なサンプリング時間および周期が明らかとなり、今後引き続き検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、夜間就床後の皮膚温に加えて深部温(直腸温もしくは鼓膜温)を測定し、熱放散による深部温低下の傾きを求め、身体活動量や有酸素性体力指標との関連を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度使用を控え基金化した約48万円については、有酸素性能力指標測定に関わる高速ガルバニ電池方式酸素センサーに用いる。
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Research Products
(1 results)