2012 Fiscal Year Research-status Report
青年期の子どもを取り巻く環境と身長・体重の時系列的変化
Project/Area Number |
23500816
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
平田 裕美 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (60401585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (50262069) [Withdrawn]
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Keywords | 青年期 / 養育行動 / 友人関係 / 精神的健康度 / 身体的変化 / 日常習慣 / 食行動 |
Research Abstract |
本研究では、青年期の子どもの心身の成長を円滑に促進させるには、どのような環境整備が必要なのかという問いに基づき、東日本に位置する公立小・中・高等学校において、香川栄養学園実験研究に関する倫理審査委員会の承認(倫委第198号、倫委第199号)を経て、青年期の子どもをとりまく環境として、①家族の視点:父親、母親の養育行動、父親と母親の子育てにおける協力関係、食行動を含む生活習慣(栄養素摂取を含む)、②心身の視点:頭が痛い、つかれやすいなどの身体的状況、ストレス耐性(新奇性追求、感情コントロール、肯定的な未来志向)、③学校生活の視点:友人へのイメージ、開示の許可を得た身長、体重の記載に着目し、その因果関係を検討した。小学生、中学生、高校生を対象に実施された質問紙調査の結果は、調査協力校に報告すると共に、フィードバックを求めた生徒には、食行動、食事内容、身体的健康度、友人との関連に関するアドバイス、身長、体重の成長曲線のプロットを封書にて個別に回答した。さらに、家庭科、保健体育、生活科の授業などで、食行動を含む生活習慣が自身の成長に、いかに大切であるのかについて、先生方には、今回の結果を授業に利用していただいた。また、現在の生徒の生活面に配慮した指導・対応を考えることに際し、今後どのような研究が必要なのかに関する意見をいただく機会を学校側より得た。本研究では、心理的ストレスと思春期スパートに見られる自然な身長の伸び、体重の増加について、子ども自身がその関連性に気づき、例えば、無理なダイエットの危険性なども含めて心身の状態に注意を払うことも目的としていた。その為、自己に関する状況に、早期に気づき、早期に対応できる(自らのSOSを言葉にする、文章にする)などを通じて、心身について自ら考えることを促す教育が改めて必要であることが実感された。この点に、本研究実施の意義が認められる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の趣旨を理解していただいた調査協力校(小学校、中学校、高等学校)におけるデータ収集、分析、結果に関する個々の生徒へのフィードバック(アドバイスを含む)、学校への報告は、計画通りに順調に進んだ。これらの結果は、国内においては、「食生活が及ぼす精神的健康への影響:親の要因・子どもの要因に着目して」第79回日本応用心理学会(2012年9月、北星学園大学)にて、国外においては、「Influences of Psychological Stress, Parenting, and Lifestyle Behaviors on Growth During Adolescence」 4th Conference on Recent Advances in the Prevention and Management of Childhood and Adolescent Obesity, (Oct, 2012, Halifax, NS)にて発表した。さらに、本年度(2013年)に、「The Role of Father in Japanese Communities as an Environmental Factor Surrounding Adolescents」13th International Conference on Diversity in Organizations, Communities and Nations,(June,2013,Darwin,Australia)にて発表する。同時に、論文投稿も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
[収集されたデータについて] 収集されたデータの結果を国内外の学会にて発表、投稿することにより、本研究遂行に必要な、より多くの意見を求め、情報収集を実施する。 [今後の調査推進について] これまでは青年期前期、中期にあたる小学生(高学年)、中学生、高校生を対象にデータ収集、解析、その対応の検討を進めてきた。今後は、青年期後期にあたる大学生男女を対象に、これまでの研究から得られた知見を、心理学の「発達」に関する講義に組み入れ、食行動を含めた日常生活習慣、身長、体重、さらに、親の養育行動、友人との関係、そして自己に関する考えとして「自尊感情」などに注目した調査を実施する(2013年7月~10月の予定)。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
青年期後期にあたる大学生男女を対象に、食行動を含めた生活習慣、身長、体重について、親の養育行動、友人との関係、そして自己に関する考えとして「自尊感情」などに注目した調査を実施する(2013年7月~10月の予定)。そのため質問紙の印刷費、インクカートリッジなどの消耗品、データの情報収集、データの打ち込みのための人件費、これらの結果を発表するための国内外の学会への発表、投稿費、さらに本研究の目的を明らかにするために必要な学会参加による情報交換や、教育現場へのフィードバックを中心とした打ち合わせのための旅費を研究費から支出したいと考えている。
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Research Products
(3 results)