2013 Fiscal Year Research-status Report
青年期の子どもを取り巻く環境と身長・体重の時系列的変化
Project/Area Number |
23500816
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
平田 裕美 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (60401585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (50262069) [Withdrawn]
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Keywords | 青年期 / 養育行動 / 精神的健康度 / 日常生活習慣 / 食行動 / ボディイメージ / 社会的風潮 |
Research Abstract |
本研究では、青年期の子どもの円滑な心身の成長を促進させるには、どのような環境整備が必要なのかという問いに基づき、本年度は、青年期後期にあたる大学生男女を調査協力者とし、家族生活(父親、母親の養育行動、子育てにおける協力関係への認知)、心身の項目に、身体に関する自己イメージ、他者の視点イメージを加えて、「社会的風潮の取り入れ」変数を基軸に、その因果関係の解明を目的とする調査を実施した(香川栄養学園実験研究に関する倫理審査委員会の承認;倫委第258号)。これまでの青年期前期、中期の学校段階にあたる小学校(高学年)、中学校、高等学校を対象とした、家族生活、心身(レジリエンス、疲労感を含む身体状況)、学校生活(友人関係)に関する因果関係の解析の成果に立脚して、また、身長、体重の時系列変化を明示するための成長曲線の図表作成、自らの結果を受け取ることを希望した調査協力者である個々の生徒にフィードバック(成長曲線プロット図、栄養素摂取状況、生活習慣としての起床時間、就寝時間、朝食、夕食時間に関する促進点、改善点の記載)をしてきた経緯より、当初の予定通りに、アイデンティティ確立が発達課題となる青年期の高次元な教育目標の設定と、その成長促進に関する具体的、かつ実践的な方略検討のための統計処理を進めた。結果、「社会的風潮の取り入れ」が予測以上に、青年期男女の心身に強く影響していることが認められた。自尊感情を含む人格形成に関わる教育の一環として、青年期に自らの心身について考える機会をもつ重要性が、本研究のデータ解析より確認されたと考える。これらの結果は現在論文投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
家族の環境要因、青年期のストレスに注目した本研究成果は、国内外の学会にて発表、さらに県内の公立中学校の教職員による研究会にて報告した。当初の研究計画に沿い、収集されたデータ解析、青年期後期の大学生男女についての自己、家族による環境要因における因果関係の検討を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の内容をより意義ある成果とするため、青年期の身体に関わる「社会的風潮の取り入れ」などの社会・文化レベルである環境要因と精神レベルである自己に関する要因についての因果関係の解析と国内外の学会発表を行うことを予定している。同時に、現在論文投稿中である。また、データ解析より「社会的風潮の取り入れ」に関する要因の影響が予測以上に強いという、新たな課題も見いだされている。この点については、本研究発表により得られた関連研究領域も含め、さらに検討を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請時のPC購入は大学PC貸出、また購入済消耗品利用、データ打ち込み作業が予定より最短に処理が出来たこと、国内外の学会発表の予定、論文投稿中のため、関わる予算が、現時点では未使用となっている。 本研究内容をより意義あるものとするため、青年期の身体に関わる「社会的風潮の取り入れ」などの社会・文化レベルである環境要因と精神レベルである自己に関する要因についての因果関係の解析と国内外の学会発表、論文投稿を行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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Research Products
(3 results)