2012 Fiscal Year Research-status Report
生活習慣や肥満関連遺伝子が内臓脂肪の蓄積に及ぼす影響
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23500837
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
小宮 秀明 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (30186811)
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Keywords | 生活習慣病 / メタボリックシンドローム / 肥満関連遺伝子 / 内臓脂肪 |
Research Abstract |
本年度は平成23年度に実施した同じ内容の項目の測定・調査を実施し,データの積み上げを行った. 生活習慣病の発症基盤として内臓脂肪の過剰蓄積が問題となっている.そのため内臓脂肪面積と生活習慣病との間には強い関連性があることが知られている.肥満の形成には遺伝要因と環境要因が考えられるため,今回はアドレナリン受容体(β2-AR,β3-AR)と脱共役たんぱく質(UCP1)遺伝子を用いて,これらの遺伝子変異と内臓脂肪及びその下流に位置する生活習慣病との関連性について解析し,3種類の遺伝因子変異の単独,重複により生活習慣病にどの様な影響が生じるかを明らかにする.併せて生活習慣病発症に対する遺伝子と生活習慣の交互作用について検討を行う.さらに受診者の内臓脂肪面積や遺伝子結果を知り,肥満に関する健康教育を受けることにより生活習慣病の予防と改善に対する健康行動の変容の有無についてアンケートを用いて検証を行う. 被験者は男女とも20歳以上の80名(男性:23名,女性:57名)を対象とした. 前年度の被験者とあわせ合計180名(男性:55名,女性:125名)を対象とした. 被験者の選定に際しては既往症及び既に糖尿病,脂質異常症,高血圧症と診断され薬物治療を受けている者は除外した.対象者へのインフォームドコンセントに関しては本学の「ヒトを対象とした倫理規定」に準拠し,十分な説明を行い,同意を得,実施した.CT検査によるX線の被曝については十分な説明を行った.測定項目はCT画像より腹部の内臓面積,筋面積を算出した.肥満関連遺伝子(β2-AR,β3-AR, UCP-1)と血液・生化学検査,形態計測,事前のアンケート調査は運動,栄養,休養,飲酒,喫煙に関する生活習慣に関しては全被験者で実施したが,健康行動の変容については,約半年後に事後のアンケート調査を実施したが,昨年と同様,数名の欠落が生じた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者は平成23年度90名,平成24年度80名,平成25年度80名を予定していたが,平成23年度は100名の被験者データを収集することができた.本年度は予定通り80名の被験者を測定することができた.ただし,半年後の健康行動の変容の調査では数名からのアンケートが回収できていない状況であり,可能な限りアンケートデータの回収を行う予定である. 被験者数は研究計画通りの人数を確保できた.現在までの延べ数は男性55名,女性125名と圧倒的に女性が多い状況である.また,年齢分布においても,女性ではほぼ均一な年齢構成になっているが,男性は20歳代が最も多く,60歳代と40歳代が極端に少ない構成となっている. 最終年度には男性の被験者を増やし,性と年齢を均一に調整するように計画を立てる次第である.
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Strategy for Future Research Activity |
測定の概略は平成23年,24年に実施した項目と同様であり,あらたに被験者を追加し実施する. 最終年度の対象者は100名の実施を予定し,前年度と同様の方法で測定を実施する.測定者の性別と年齢に関しては前年度に女性に偏りが生じたため,偏りが生じないよう,平成25年度で調整を行っていく. 被験者の選定は無作為抽出が原則であるため,科学的な信頼性を損なわないよう実施には注意を払い計画を進める.あくまでも意図的なバイアスが入らないよう性・年齢を層別化し,3年間で少なくとも300名程度の被験者のデータを収集し,統計解析に耐えうるよう測定計画を進めていくことを考えている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
直接経費1,493,734円に関しては平成24年度とほぼ同規模であり,その他の費用としてCT検査費,遺伝子解析費,血液生化学検査費として約100万円,調査研究発表のための旅費,分析に必要な謝金などで約30万円の予算をくみ,物品費として約20万円を予定している.分析に必要な機器は既に現有しているため,その他の費用の大半は検査費に当てる予定である.
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