2013 Fiscal Year Annual Research Report
小児肥満症の改善、予防の統合研究-基礎から実践へ、エビデンスある介入を目指して-
Project/Area Number |
23500853
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Research Institution | Southen Tohoku Research Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
田久保 憲行 一般財団法人脳神経疾患研究所, 臨床研究部門, 小児科 科長 (20306583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 正浩 北里大学, 医学部, 教授 (90222950)
鳥居 央子 北里大学, 看護学部, 教授 (10227671)
加藤 チイ 実践女子短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (40461785)
横山 美佐子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70439149)
大津 成之 北里大学, 医学部, 助教 (60286341)
木村 純人 北里大学, 医学部, 助教 (40365151)
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Keywords | 小児肥満症 / 肥満関連遺伝子 / 血管内皮機能 / 個別介入プログラム / 栄養介入プログラム / 運動介入プログラム / 家族看護 / 医療チームアプローチ |
Research Abstract |
25年度は市肥満検診事業ならびに、大学病院通院中の中等度~重度肥満患者を対象に、口頭と文書で同意が得られた11名(5歳~12歳、男5名/女6名)とその家族に対し本研究の介入プログラムを実施した。 昨年から引き続き血管内皮機能評価として、itamar社製EndoPAT2000でBaseline correction factorで補正しないF-RHIで検討した。昨年同様RHIでは差が認めなかったが、F-RHIでは肥満群は非肥満群より有意に低値を示し、肥満群で血管拡張能が低下している可能性が示唆された。なお外来診療時の血液検体から肝機能、脂質代謝を検討したが、介入後低下傾向は認めるものの有意差はなかった。またアディポサイトカインも、アディポネクチンが健常児と比し低下傾向にはあるが、有意差は得られなかった。肥満関連遺伝子は、現在解析中である。 運動介入プログラムでは、引き続き和光大学の協力を得てムーブメント療法・教育を取り入れ、さらに運動機能評価に基づき音楽に合わせたダンスを考案した。また身体活動量としてライフコーダーを用いて歩数、身体活動時間を、運動機能としてHand-Held Dynamometerを用いて等尺性膝伸展筋力の体重比を測定し比較検討した。昨年の検討で肥満児群は非肥満児群と比較して全身の筋力が低下している可能性が示唆され、現在サーキット形式の運動プログラムを開発中である。 栄養介入プログラムでは引き続き調理実習での体験型の食育を実施し、こどもやその家族の食事への行動特性を観察し、実践的な栄養指導へ繋げる試みをした。特に今回、野菜摂取量を増やす動機付け支援を試みた。 看護からは子どものQOL評価の他、参加者と共に数回のグループフォーカスディスカッションやSoft System Methodology(SSM)の手法を用いて、肥満の病態や家族、社会環境のもつ問題点の抽出を試み介入の視点を検討した。またSSMを用い、本介入プログラムの課題を抽出、検討も行った。
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Research Products
(9 results)