2013 Fiscal Year Annual Research Report
超高齢シニアアスリートの体力とライフスタイル(第3次継続研究)
Project/Area Number |
23500868
|
Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
勝田 茂 東亜大学, その他の研究科, 客員教授 (70038446)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥本 正 名桜大学, 健康科学部, 教授 (70330727)
鰺坂 隆一 筑波大学, 体育系, 教授 (70151058)
久野 譜也 筑波大学, 体育系, 教授 (70242021)
向井 直樹 筑波大学, 体育系, 准教授 (70292539)
|
Keywords | エイジング / スポーツ / 超高齢アスリート / 体力 / 栄養摂取 / ライフスタイル |
Research Abstract |
最終年度:新たに判明したことは腰椎骨密度の変化である。超高齢アスリート群と日常的な運動をしていない超高齢者(対照群)の第2腰椎から第4腰椎までを比較した結果、対照群では10年間に約15%減少したのに対し、アスリート群では2%の減少に留まっていた。これはスポーツ活動の実施が骨密度保持に有益である可能性が示された結果であると評価できる。 全体を通じて実施した研究の成果:80歳・90歳を超えても、なお矍鑠としてスポーツに勤しみ、シニアアスリートとして世界に羽ばたき、高いパフォーマンスを発揮している人たちの、身体機能・栄養摂取状況・ライフスタイルはどのようになっているのかについて、10年後、同一被験者35名中9名(男性2名・女性7名、平均年齢90.4歳)の追跡検証を試みた。 体力の低下率は内容によって異なり、その程度によって3段階に分かれた。A比較的緩やかに低下:握力・長座体前屈などのような静的な発揮能力を要求される種目。B加齢に伴い急激に低下:垂直とび・反復横とび・立ち幅とびなど瞬発的な筋力発揮を要求される種目、C例外なく大幅低下:開眼片足立ちのようなバランス能力を要求される種目。A・B・Cいずれの種目においても70歳台→80歳台(年率-2%)よりも80歳台→90歳台(年率-3%)の方が低下率は顕著であった。これらのことから「高齢者にこそ筋トレを!」が提唱される。 栄養摂取状況では10年間でエネルギー・栄養摂取量は減少したが、75歳以上区分の一般高齢者よりも高いエネルギー・栄養摂取量であった。 ライフスタイル調査から、高齢者にとってスポーツも生きがいに足るものであることが示された。超高齢社会日本にとっても、シニアアスリートの生き方は、健康寿命延長の視点からも示唆に富むものであると考える。
|
Research Products
(1 results)