2013 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域・離島における居住の継続を支える社会関係資本の実態把握調査
Project/Area Number |
23500903
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
澤村 明 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40334643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 登 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (50250395)
松井 克浩 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (50238929)
杉原 名穂子 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (00251687)
北村 順生 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20334641)
加井 雪子 (長谷川 雪子) 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20303109)
鷲見 英司 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (60337219)
中東 雅樹 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30406714)
寺尾 仁 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70242386)
岩佐 明彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90323956)
伊藤 亮司 新潟大学, 自然科学系, 助教 (70334654)
西出 優子 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60451506)
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Keywords | ソーシャル・キャピタル / 中山間地域 / 条件不利地域 / 居住 |
Research Abstract |
本研究では、新潟県の中山間地域を中心に、条件不利地域での居住の継続に必要な要素のうち、ソーシャルキャピタルに焦点を当ててフィールドワークを行なった。主たる成果は、十日町地域、村上市三面地区の2地域・地区である。また前回の基盤研究費Cから継続して観察を続けた村上市高根地区、上越市桑取地区についても蓄積を行なった。 十日町地域については、2000年以来3年ごとに開催されるアート・トリエンナーレ、「越後妻有大地の芸術祭」が地域住民にどのような影響を与えたかを、大規模な質問紙調査によって、2006年開催時と2012年開催時の時系列比較を行なった。その成果の一端は、鷲見(2013)で発表したほか、2014年6月に刊行予定の『アートは地域を変えたか 越後妻有大地の芸術祭の12年』(慶應義塾大学出版会)で公表する。概略としては以下の知見を得た。「大地の芸術祭に積極的に協力したほど、橋渡型ソーシャル・キャピタルの蓄積につながる変化を享受しており、大地の芸術祭が、中山間地域が抱える課題の解決に必要不可欠な素地をつくった意義は大きい。ただし、ソーシャル・キャピタルの増加は見られるが、そのことが地域の課題解決にはつながっていない。すなわち高齢過疎化の歯止めになっているとはいえないのである。」。 村上市三面地区は、合併以前は、新潟県岩船郡朝日村奥三面集落であり、マタギの里と呼ばれ、宮本常一も言及するなど民俗学では知られる集落であった。本調査では、語り尽くされた感のある「山の暮らし」を再度取り上げようというのではなく、それらでは明らかにされていない事実と、31戸の集団移転から約30年を経て、住民意識や付き合いの変化などをインタビューにより調べた(澤村2014)。
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Research Products
(4 results)