2012 Fiscal Year Research-status Report
産・官・学の連携による緑地保全ボランティア活動拠点づくりと環境教育ツールの開発
Project/Area Number |
23501076
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
橋田 祥子 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究員 (30398903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加治屋 亮一 明治大学, 理工学部, 准教授 (60062014)
小池 義和 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30251672)
安田 明生 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 特任教授 (00023250)
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Keywords | 緑地保全 / ボランティア / 産学官連携 / 環境測定 / ホームページ / 環境教育 / 市民参加 / フィールド調査 |
Research Abstract |
平成24年度までには、「緑地環境ボランティア研究会」およびその実働部隊となる学生ボランティアグループ(明星大学緑地環境保全ボランティアサークルクローバー)を結成して毎月4回程度、日野市東光寺緑地、あきる野市菅生の森、八王子堀之内里山保全地域における緑地保全ボランティア活動や、雑木林ボランティア講座の受講、あきる野市のNPOふるさとの森づくりセンターと協力した耕作放棄地の援農や、NECフィールディングと協力したあきる野菅生の森作り、八王子堀之内里山農業クラブと協力した里山におけるジャガイモ栽培などの活動を行った。リモートセンシングデータ解析による日野市の緑地保全マップを作成するとともに、日野市の明星大学構内の樹林地に環境モニタリング定点観測地点を設置して測定を開始した。小中学生の緑地保全の意識向上のための教材開発としては、日野市立日野第一中学校の緑のカーテンの環境緩和効果測定を中学生の参加により行なった結果や、明星大学構内の樹木調査を行った結果をホームページ上で閲覧できるサイト(緑地環境教育ボランティア研究会http://lbm.ab.a.u-tokyo.ac.jp/~omori/leev/)を構築し、日野市民緑地ボランティアと学生ボランティアが協働で取り組む保全活動の記録などの情報も閲覧できるようにした。日野市の緑と清流課や、東京都環境局、明星大学が協働で取り組んでいる日野市東光寺緑地保全活動(グリーンキャンパスプログラム)に、環境測定を含める試みとしては、5月と10月の授業時とは異なり、ボランティアサークルの学生が主体となって夏季の暑熱時に環境測定を実施して緑地のヒートアイランド緩和効果を求めた。当初、公共施設など2箇所に設置する予定であった気象観測ステーションについては、1台のみ先に購入して観測を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小型GPS測定装置の開発がやや遅れているが、その他の研究については、規模が当初よりも縮小してはいるものの、おおむね順調に進展している。たとえば、交付申請書に記載した「研究の目的」では公共緑地や公共施設に気象観測ステーションを設置する予定であったが、高価な機材故に盗難等のリスクを考慮すると設置許可が下りなかったため、明星大学の構内に設置することになった点などである。また、学校単位で実施する予定であった環境測定やパソコン入門の授業についても測器の数や時期が夏休み中であることから、日野第一中学校理科クラブの生徒のみの参加で行うことになった。本来は産・学・官の連携による緑地保全ボランティア活動拠点づくりとしては、1つの箱ものを用意して、そこが連携の拠点になることが理想であったが、行政にも大学にも箱ものを用意する予算が取れなかったため、現段階では大学内で企業や行政やNPOやその他の市民団体と積極的に協力して緑地保全に取り組むボランティア集団を作って活動を開始することにとどまっている。環境教育ツールの開発については、ほぼ順調に進んでおり、今後も活動記録が増えるのと並行してサイトの充実を図ってゆく。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は日野市内で完結する産・学・官連携の予定であったが、あきる野市や八王子市内のNPOや企業からの要請もあり、広い範囲に活動部隊を派遣して連携して緑地保全を行う研究になっている。平成25年度には、パソコン入門や環境学の基礎知識を学ぶ授業等で使えるようなサイトへとホームページを改良してゆく。環境測定についても、気象観測ステーションを1台追加で購入し、樹林の外と中で環境測定を行って緑地の環境緩和効果を定量的に算出する実験を行う。さらに、都市緑地としての農地の役割も明らかにするべく、農地での環境測定を行って結果をホームページで公開したり、緑のパーゴラの効果測定にも取り組む。様々な緑地で行った環境測定の結果から、それらで得られたデータを解析する環境学習の授業を計画する。連携先としては、あきる野市役所、日野市役所、NPO法人ふるさとの森づくりセンター、NECフィールディングに加えて新たに、八王子堀之内里山農業クラブ、新規就農集団FIO㈱、屋敷林ネットワークとも連携して今年度は活動と研究に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に研究費で購入予定の物品は、気象観測ステーション、地温計およびデータロガー、動植物を接写して撮影する一眼レフカメラとマクロレンズなどである。気象観測ステーションは、平成23年度に1基購入しているものと同じ仕様のもので、雑木林の内部と外部に1基ずつ設置して樹林の環境緩和効果を測定するために購入する。今夏は屋敷林ネットワークと協働し、保谷市内の屋敷林で測定を行うことと、平成23年度に長期測定を行ってきた明星大学日野キャンパス構内の樹林地外にも新たに購入した測器を設置して樹林内外の比較を行う。地温計およびデータロガーは、今夏、様々な農作物を植えた畑の地温測定に用い、作物種別の地表面温度低減効果を求める。一眼レフカメラとマクロレンズは、動植物の接写写真を撮影して、環境教育用サイトに様々な動植物の写真を掲載するために用いる。その他の使用目的としては、雑木林ボランティア講座受講費(学生5名分)、学会発表費、論文掲載料等を予定している。
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Research Products
(7 results)