2013 Fiscal Year Annual Research Report
化学実験レポート作成における「相互評価表」を活用した表現力育成に関する実証的研究
Project/Area Number |
23501087
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
後藤 顕一 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (50549368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 静郎 桐蔭横浜大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50132692)
松原 憲治 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (10549372)
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Keywords | 相互評価表 / 化学実験レポート / 考察記述 / 自己評価 / 科学リテラシー |
Research Abstract |
学習ツールである「相互評価表」とこれを用いる学習活動を開発した。「相互評価表」を活用する学習活動とは,評価規準が示された「相互評価表」を用いながら自己評価・他者評価を行い,この行った評価について自由記述によるコメントを残していく方法である。「相互評価表」を活用する学習活動のうち自己評価活動に注目し,学習課題に対して設定した評価規準と科学的リテラシーの「能力」との関係を明らかにし,自己評価活動が科学的リテラシーの育成にどのように寄与するのかを明らかにした。検討にあたっては,実践についての生徒の評価アンケート,考察記述を提出した際に行う自己評価ポイントとコメント,その後,考察記述を書き直し,再提出をした際に再度自己評価を行うときの自己評価ポイントとコメント,さらに提出時の記述と再提出時の記述を比較するコメントの記述について,ポイントの変化やコメントの質的な変化を分析することより考察した。その結果,評価ポイントでは,取組に基づいた学習により向上が見られ,生徒の科学的リテラシーの「能力」の全ての観点で,学習の前後で有意な効果が認められた。学習前後の比較コメントを分析したところ,科学的リテラシーの「能力」のうち,①科学的な疑問を認識すること,②現象を科学的に説明すること,について意識をした記述ができるようになることがわかった。また,自分の学習の進展について「楽しかった」等といった単なる感想調の記述ではなく,どのような力が身に付いたのか具体的に記述できるようになることがわかった。自己の学習を振り返ることでその意義を自覚し,実感を持って自己の伸張を感じつつ,主体的な学びに向けて育成が期待できると示唆された。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] モデル化学習の考察2013
Author(s)
寺谷敞介, 北川輝洋, 久保博義, 宮内卓也, 後藤顕一, 松原静郎
Organizer
日本理科教育学会全国大会
Place of Presentation
北海道大学
Year and Date
20130810-11