2012 Fiscal Year Research-status Report
大規模な注釈つきコーパス分析のための直感的コーパスツール開発
Project/Area Number |
23501115
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
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Keywords | コーパス / 応用言語学 / データベース / ライティング / AntConc |
Research Abstract |
2012年度中、統合テキスト分析ソフトウェア「AntConc」のユーザー数が更に増え、1年のみで約13万回ダウンロードされ、開発してから、約50万のダウンロード数という結果になった。全世界の教育施設でコーパス言語学やテクニカルライティングの指導に当たって、「AntConc」が標準ソフトとして位置づけられ、信頼されているソフトとして高い評価を頂いている。また、翻訳業界(例:地中海の編集者や翻訳者学会)、医療業界(例:香港中文大学)、経済業界(例:イギリスの中央銀行)など、教育以外の分野でも「AntConc」が使い始められている。 2012年度中、「AntConc」関連の基調講演を台湾と韓国で行い、招待講演を千葉大学、津田塾大学、台湾、中国、英国と米国の大学で行った。また、米国、韓国、中国、台湾では「AntConc」に関して、研究発表やワークショップを行った。「AntConc」関連の論文も5つ投稿し、すべてが掲載されている。2012年9月に日本英語コーパス学会では「AntConc」の研究を初めとして、コーパス言語の分野への貢献を評価され、英語コーパス学会の学会賞を受賞した。その上、中国、上海県の大学教育改定に当たって、助言を与え、コーパスツール開発について中国の西安交通大学のアドバイザー役を継続している。コーパス関連学会や論文誌の諮問委員・査読員としても選ばれた。 「AntConc」のソフトウェアの改善が順調に進み、2012年度中5回更新を行い、より使いやすい豊富な機能を持つソフトウェアになった。また、ソフトウェアをより有効に使うため、説明書を改訂し、9つの「スクリーンキャスト」説明ビデオをYouTubeにアップロードした。YouTubeチャネルのユーザーが益々増え、36,000回以上の視聴が行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の説明の通り、「AntConc」の改善作業を順調に進めている。2012年度中、Georgia State Universityのローマー氏とUniversity of Floridaのウルフ氏を訪問し、新機能の開発に当たって、教育者や研究者にとって現在のソフトの弱点と今後導入してほしい新機能や注意すべき点について助言を得た。その後、PerlからPythonへのコード書き換えの作業を始め、ほぼすべての作業が終わっている状況である。統計機能の統合について、Univ. of California、Santa Barbaraのグリース教授と相談しながら、「R」の統計ソフトを統合する可能性を調べ、統合された試し版も作成した。今後、この統合ソフトの利点・欠点を調べる予定がある。 2012年度中、「AntConc」の新データベースの研究が順調に進められ、1つの有効なモデルを作り、CL2013学会でソフトウェアのリリースと同時に発表する予定である。また、データベースに関して英語のLancaster Universityのレーソン教授と共同研究を初め、更なる有力なデータベース構築を考える予定である。その上、PerlからPythonへのコード書き換えにより、また、「R」の統計ソフトを統合する技術を使い、Stanford Universityのマニング教授のチームが作ったタガーを統合できることが分かり、独自の品詞タグのツールを開発せず、これを使うことを検討し始めた。 文書のマクロレベルでの分析が可能となるため、Georgia State Universityのローマー氏の助言を得ながら、ディスコース言語特徴を自動的に抽出するツールを開発し始めた。具体的なソフトウェアイメージを作り、現在、コードを書いている最中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度中、Georgia State Universityのローマー氏を訪問し、ディスコース言語特徴の自動抽出するツールを評価して頂き、改善すべき点を導き出す。早稲田大学理工学術院英語教育プログラムで、このツールが含まれている「AntConc」の新バージョンを学生に配布し、ライティングの授業でより有効な分析か可能かどうか、評価する。研究者の目線で「AntConc」を評価するため、University of Floridaのウルフ氏とUniv. of California、Santa Barbaraのグリース教授を訪問し、データベース機能、統計機能、インポート・エクスポート機能などを評価して頂き、現地で相談しながら、ソフトウェアを直ちに修正する予定である。 「AntConc」がより高度な分析が可能になるので、説明書や「スクリーンキャスト」説明ビデオがより重要な役割を果たすことになるため、現在の資料等をすべてチェックし、不備のところや改善すべきところを導き出し、新たな資料等を作成する予定である。特にYouTubeの「スクリーンキャスト」を増やし、ワークショップを開くことによって、より多くの研究者・教員・学生が「AntConc」を使いこなせることになる。この目標に向けて努力する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度中、CL2003コーパス学会が英国で開催され、選考委員として出席し、発表するので、旅費を使用予定がある。ほかの研究出張として、英国のLancaster Universityのレーソン教授を訪問し、データベース構築の研究を継続し、米国のGeorgia State Universityのローマー氏を訪問し、現地で「R」統計特論のセミナーに参加する上、習得した知識を「AntConc」に導入する予定である。また、日本コーパス学会を初めとし、日本国内の学会や外国で開催される学会に参加し、「AntConc」について発表する。「スクリーンキャスト」などを作成するため、新「スクリーンキャスト」作成ソフトウェアを購入し、「AntConc」そのものを開発するため、必要な開発ソフトウェアも購入する。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] 日英パラレルコーパス検索サイトの公開: 開発と実践利用2012
Author(s)
Nakajo, K., Nishigaki, C. Anthony, L.
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Journal Title
Proceedings of the 53nd Annual National Conference of the Japan Association for Language Education and Technology
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed
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