2013 Fiscal Year Research-status Report
大規模な注釈つきコーパス分析のための直感的コーパスツール開発
Project/Area Number |
23501115
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
|
Keywords | コーパス / 応用言語学 / データベース / ライティング / AntConc |
Research Abstract |
2013年度中、統合テキスト分析ソフトウェア「AntConc」のユーザー数が更に増え、1年間のみで約12万回ダウンロードされ、開発以来、約70万ダウンロード数という結果になった。全世界の教育施設(例:Oxford大学(UK), MIT (US), Princeton大学, US)、翻訳業界(例:地中海の編集者や翻訳者学会)、医療業界(例:香港中文大学)、経済業界(例:イギリスの中央銀行)などでAntConcが利用されている。一つの応用例として、2014年1月から3月まで、Lancaster大学が開発した初めてのMOOCではAntConcがコース公式ソフトウェアとして選ばれ、数千人のコース参加者がAntConcを通してコーパス言語学を初めて勉強することになった。コースは非常に高く評価され、中でも、AntConcは特に特徴的だったという評価があった。2014年9月にAntConcを利用するコースが再び開始される予定である。 2013年度中、「AntConc」関連の基調講演を日本、中国、台湾,、韓国で行い、招待講演を米国のFlorida大学、中国のXi'an Jiaotong大学、IEEE学会関西支部、三菱電機株式会社で行った。また、日本、ニュージーランド、香港では「AntConc」に関して、研究発表やワークショップを行った。「AntConc」関連の論文も6つ投稿し、すべてが掲載されている。 「AntConc」のソフトウェアの改善が順調に進み、2013年度中AntConc 3.4を大幅に改善したバージョンがリリースされ、この研究プロジェクトの実績を多く含んだバージョンとなった。また、ソフトウェアをより有効に使うため、新しい説明書を作成し、11本の「スクリーンキャスト」説明ビデオをYouTubeにアップロードした。YouTubeチャネルのユーザーが益々増え、65000回以上視聴された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の説明の通り、「AntConc」の改善作業を順調に進めている。2013年度中、Georgia State Universityのローマー氏を訪問し、ディスコース言語特徴を自動抽出するツールについて助言を得た。また、同大学ではUniv. of California、Santa Barbaraのグリース教授との会談をし、AntConcに統合する予定の新統計機能について評価を得た。更にUniversity of Floridaのウルフ氏を訪問し、AntConcの新バージョンがどのように研究や教育の場で使えるかについて会談を行った。また、同研究者の所属学科の全教員・学生のための講演とワークショップを行った。 「AntConc」のより高度な分析が可能となったので、説明書や「スクリーンキャスト」説明ビデオがより重要な役割を果たすことになるため、資料等を改善し、新たな資料等を作成した。特にYouTubeの「スクリーンキャスト」を一から作り直し、観覧数を見ると、新しいビデオが好評のようである。以前と同様に2013年中、多くのワークショップを開き、多くの研究者・教員・学生が「AntConc」を使いこなせることになった。 上記の説明の通り、多くの学会発表と論文投稿を行い、AntConcの研究面と教育面の魅力をアピールする努力をした。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策 2013年度に、新型コーパス用データベースを構築し、AntConcに統合する予定であったが、構築したデータベースのスピードが予想より遅かったので、開発を一旦止めて、Lancaster Universityのレーソン教授と相談後に、デスクトップパソコンのGPUなどの機能を生かし、構築を進める予定。また、アメリカコーパス学会等の学会で「AntConc」に関する発表の予定がある。 次年度の研究費の使用計画 2014年度中、アメリカコーパス学会(AACL 2014)が米国で開催され、2つの発表と1つのワークショップを行うので、そのための旅費に使用する予定である。。ほかの研究出張としてイギリス国内・ヨロッパのコーパス関連学会に参加する予定がある。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度に、新型コーパス用データベースを構築し、AntConcに統合する予定であったが、構築したデータベースのスピードが予想より遅かったので、開発を一旦止めて、Lancaster Universityのレーソン教授と相談後に、開発を続けることにした。よって、データベース開発費の未使用額が生じた。また、2013年度に「AntConc」に関する発表をする予定であったが、その発表の多くは基調講演者として招待されたので、学会管理委員会等に旅費を負担して頂いた。よって、一部の旅費の未使用額が生じた。 このため、次年度にLancaster Universityのレーソン教授との打ち合わせをし、デスクトップパソコンのGPUなどの機能を生かし、新型コーパス用データベースの構築を進める。また、アメリカコーパス学会等の新たな学会で「AntConc」に関する発表の予定がある。未使用額はその経費に充てることとしたい。
|
Research Products
(19 results)