2014 Fiscal Year Research-status Report
学力試験を課さない入試区分における合格者のe-ラーニングを利用した入学前教育
Project/Area Number |
23501148
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
森川 修 鳥取大学, 大学教育支援機構, 准教授 (20252885)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
|
Keywords | e-ラーニング / 入学前教育 / 学力把握 / プレースメントテスト / リメディアル教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,鳥取大学入学者のうち,学力試験(大学入試センター試験)課さない入試区分であるAO入試,推薦入試Ⅰでの合格者に対して,合格後から入学までの間に入学前教育として実施しているe-ラーニングの実施状況を調査して,学習習慣の継続のためにe-ラーニングが有効であることを実証し,その効果的な利用方法を見出すことが目的である. 本年度は,平成24-26年度入試入学者の入学後の学業成績をe-ラーニングの実施状況の調査をした.前年度までの調査と同様の結果が見られ,期限までに,しかも計画的にe-ラーニングを実施した者は成績は良好で,平成27年度に卒業研究着手条件を満足していた.3年間の調査から,1年次前期の成績とe-ラーニングの実施状況の相関が高いことが見出された. また,平成27年度入試合格者(AO入試,推薦入試Ⅰ)に対しても,これまでと同様に合格後から入学前までe-ラーニングを実施した.e-ラーニングの実施に当たっては,すべての合格者が同じ課題(コンテンツ)を行うのではなく,合格した学部・学科が必須科目や選択科目を指定して,それらの中から必要な課題を実施した.さらに,同じ教科・科目の中でも合格者の学力レベルに合わせてコンテンツを用意した.例えば,英語に関しては,合格後に行うプレースメントテスト(学力試験)の結果で「TOEICのトレーニングプログラム」,「高校英語の復習」,「中学英語からの復習」の3つの課題を用意し,学習到達度に応じてクラス分けをして実施させた.e-ラーニングは,学習習慣の継続だけはなく,リメディアル教育としての役割を果たすこともできた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では,平成24-26年度入学生の入学前教育の実施とその後の成績追跡であり,これらはすべて研究計画どおりに実施している. したがって,平成26年度までの達成度は「おおむね順調に進展している」と判断した.
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる今後も計画通りに研究を遂行する.研究開始年度(平成24年度入学者)に入学前教育を受講した学生が,平成27年度に卒業年度を迎える.これで,入学から卒業までのデータが揃うことで,e-ラーニングを用いた入学前教育が,入学後の成績等に及ぼす影響を考察することが可能となる.
|
Causes of Carryover |
平成26年度終了時に99,407円の繰越金が生じたが,これは推薦入試Ⅰの定員が44名で合ったのに対し,合格者が34名と定員の10名下回り,e-ラーニングシステム利用料に差異が生じたためである.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は,8月に札幌で開催される学会において成果発表する予定であり,当初予算よりも旅費が増加することが予想され,それに充当する予定である.
|
Remarks |
鳥取大学入学センターのホームページで入学前教育に関するページは下記の通り. http://www.adm.zim.tottori-u.ac.jp/aoitori/mae_kyouiku/index.htm
|
Research Products
(1 results)