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2011 Fiscal Year Research-status Report

フィジカルインタフェースを用いた分散システムの応用

Research Project

Project/Area Number 23501176
Research InstitutionKanagawa Institute of Technology

Principal Investigator

山本 富士男  神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (90267641)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsフィジカルコンピューティング / 分散アプリケーション / 情報教育
Research Abstract

本研究は、分散ソフトウェア技術と短距離無線通信やセンサ/アクチュエータ等を用いるフィジカルコンピューティング/アプリケーション開発関連技術を、学習者が興味を持って修得できることを目指している。それに向けて、本年度は、現実感のある魅力的なプログラミング課題の検討を行った。特に、最近急速に普及しつつあるスマートフォン、各種プロセッサボードを用いた検討用アプリケーションを試作した。まず、ZigBee準拠の短距離無線を装備する小型マシン多数を用いたネットワーク同期のための基本アプリケーションを開発した。これは、グローバルな柱時計の無い無線機器間での各デバイス間の動作を自律的に同期させるものであり、それをベースにクロックの同期を図ることができる。これは、電子ホタル群の明滅の自律的同期を例題として実現した。この試作によって、分散アプリケーションに必須なマルチスレッドプログラミングの基本構造と無線信号によるコミュニケーション方法、LEDやサーボモータ等の制御方法等を切り出し、他のアプリケーションを開発する場合の基本要素として蓄えることができた。次に、別の研究で行われていたWebカメラを用いた機械読唇技術を用いて、「口パク(くちぱく)からツイッターへ送受信する」アプリケーションを開発した。これにより、Webカメラをインターフェースとする分散アプリケーションのフレームワークの一つを得た。すなわち、Webカメラの基本操作と、入力される情報をリレーショナルデータベースへ格納/加工すること、それを別のマシン(スマートフォン等)へ伝える仕組みである。これらの試作から、上記分野では、どのような利用すべき技術要素が存在し、それぞれのアプリケーションでは、それらがどのように結合されているかの構造を把握でき、次年度の研究計画に繋げることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

近年注目されている電子デバイスや情報端末の代表格である、ZigBee無線装備の小型JavaマシンSunSPOT、Android端末などを用いた魅力的なアプリケーション開発のためのベースを得ることができた。そこでは、マルチスレッドプログラミング、無線通信、デバイス制御アルゴリズム等、他の多くのアプリケーション開発を行うための基本要素とそれらの結合関係を明確にした。また、「口パク(くちぱく)からツイッターへの投稿」という斬新な実験システムの開発において、デバイス(この場合はWebカメラ)から入力された情報のリレーショナルデータベースへの格納、それに対するあいまい検索を含む処理アルゴリズム、複数の情報端末からのアクセス、という一連の処理操作の構造を明確にした。これらにより、大学等における情報工学実験や卒業研究においてアプリケーションを開発するうえでのフレームワークを与える、という本研究の目的を達成するための第一段階をほぼ予定どおり終えたと考える。

Strategy for Future Research Activity

今後さらに、分散アプリケーション開発事例を積み重ねる。特に、スマートフォンAndroid用アプリケーションを対象とする。これらを追加して、前年度に研究した、種々のアプリケーションのスケルトン情報を、データベースの形でより明確に保存できるようにする。情報系教育としてのアプリケーション作成課題の場合、利用される個々の構成要素は、基盤プログラミング環境群(マルチスレッド、マルチコア、オブジェクト共有空間、言語等)、 IT デバイス群(短距離無線、センサ、アクチュエータ等)、クラウド環境群(Webサービス、クラウドサービス、スマートフォン等)などに分類される。個々のアプリケーションは、それらの群に属する要素をどのように結合させるかで大枠が決まる、という観点からこのデータベースを構築する。すなわち、アプリケーション作成を行う課題を考案する際に、どのような技術を習得させたいのか、という目的にそったものを効率良く案出するための仕組みの基盤を提供する。ただし、この段階では、このデータベースの利用は、人手操作(個々に簡単なプログラムを作成)により行われるものとする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度に使用する予定の研究費(308,130円)が生じた。これは、分散アプリケーションのプラットフォームの一つであるAndroid端末の進歩が激しく、次年度まで待って最新機種を得るべきであるという判断による。具体的には、Android OS4.0を装備した端末は、本年度は限られた機種しか発売されなかった。次年度はそれを装備した端末が多数発売される予定である。特に、Android40に実装されている新しい無線通信機能(WiFi-DirectやNear Field Communication)は、本研究で扱うフィジカルコンコンピューテジング、および分散アプリケーションにとって非常に重要なものである。次年度は、このAndroid4.0利用の分散アプリケーション開発による知見の取得を当初予定の次年度研究計画に加えて実施する。

  • Research Products

    (6 results)

All 2012

All Presentation (6 results)

  • [Presentation] 筋電位変化を利用したAndroid端末操作の提案と基本実証2012

    • Author(s)
      木野純貴
    • Organizer
      情報処理学会第74回全国大会
    • Place of Presentation
      名古屋工業大学
    • Year and Date
      2012年3月7日
  • [Presentation] スマートフォン向け口唇動作映像自動生成アプリケーションの試作2012

    • Author(s)
      宮崎剛
    • Organizer
      情報処理学会第74回全国大会
    • Place of Presentation
      名古屋工業大学
    • Year and Date
      2012年3月6日
  • [Presentation] 慣性センサを用いた歩行者の屋内位置推定法に関する基本実験と評価2012

    • Author(s)
      須永 光
    • Organizer
      電子情報通信学会2012総合大会(ユビキタス・センサネットワーク研究会)
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2012年3月22日
  • [Presentation] Android端末を用いた空中文字描画によるユーザインタフェースとその応用2012

    • Author(s)
      篠原正幸
    • Organizer
      電子情報通信学会2012総合大会(ユビキタス・センサネットワーク研究会)
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2012年3月21日
  • [Presentation] An Implementation of Firefly-Inspired Network Synchronicity without Leaders on a Group of Small Wireless Devices2012

    • Author(s)
      Fujio YAMAMOTO
    • Organizer
      17th International Symposium on Artificial Life and Robotics
    • Place of Presentation
      ビーコンプラザ(別府市)
    • Year and Date
      2012年1月19日
  • [Presentation] Producing text and speech from video images of lips movement photographed in speaking Japanese by using mouth shape sequence code: an experimental system to communicate with hearing impaired persons2012

    • Author(s)
      Shiori KAWAHATA
    • Organizer
      17th International Symposium on Artificial Life and Robotics
    • Place of Presentation
      ビーコンプラザ(別府市)
    • Year and Date
      2012年1月12日

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Published: 2013-07-10  

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