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2012 Fiscal Year Research-status Report

糖鎖修飾に着目した新しい癌抗原提示法の開発

Research Project

Project/Area Number 23501290
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

秋山 暢丈  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00338865)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 斎藤 三郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (10186934)
Keywords腫瘍免疫 / 糖鎖 / ワクチン
Research Abstract

癌細胞に代表される非極性細胞において、既知のクラスIエピトープ、シグナル配列、N型糖鎖修飾配列、及びクラスIエピトープを含む非調節性に分泌される糖鎖タンパク質を発現、精製し、細胞に残留した標品と放出された標品の糖鎖構造が違うことを確認した。 細胞内に残留した標品蛋白質を、マウス、ラット、ウサギに免疫を行い、本分子を認識する抗血清が誘導されている事を確認した。
マウス、及びラットに関しては、約5000クローンのハイブリドーマを作成し、免疫した抗原を認識するハイブリドーマの樹立を試み、48クローンの候補を得た。 しかし、これらのモノクローナル抗体の中で、糖鎖構造を認識し、放出された蛋白質と残留し蛋白質を区別するクローンは得られなかった。 ラット、及びウサギに同様に免疫し得られた抗血清を、免疫した抗原を固定した抗原カラムで精製した。 さらに細胞外に放出された蛋白質に反応する成分を、抗原カラムを用いて除去した。 ELISA法に解析では、ある程度精製が出来たようであるが、ウエスタンブロットによる検出では、目的とする活性を確認出来なかった。 また、量的にも足りなく改善が必要と判断された。
樹状細胞もしくはマクロファージに抗原を選択的にターゲティングする為、マンノースの連結構造を模倣するペプチドをOVAタンパク質に結合したモデルタンパク質を用いて、CTLの誘導を試みたが、選んだモチーフの中で、CTL誘導活性に関係するものは、見出されなかった。
また、前述のベクターを細胞にトランスフェクトし、糖鎖構造を改変したモデル蛋白質の精製品を得たが、この蛋白質を用いて、CTLが誘導できないかを検討した。 その結果、当研究グループが開発したアジュバントを用いると誘導出来る事が確認された。 現在、糖鎖構造とCTL誘導活性との関連の解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

糖鎖構造を認識し、放出された蛋白質と残留し蛋白質を区別するクローンは得られなかった。 ラット、及びウサギに同様に免疫し得られた抗血清を、免疫した抗原を固定した抗原カラムで精製した。 さらに細胞外に放出された蛋白質に反応する成分を、抗原カラムを用いて除去した。 ELISA法に解析では、ある程度精製が出来たようであるが、ウエスタンブロットによる検出では、目的とする活性を確認出来なかった。
マンノースの連結構造を模倣するペプチドは、CTLの誘導を促進する効果が見られなかった。
OVAエピトープを指標にしたこれらの抗原タンパク質のCTL誘導活性の評価は新規に開発されたアジュバントを用いる事で解決されたので、担癌マウスにおける実証試験まで行える目処が付いた。

Strategy for Future Research Activity

糖鎖構造を認識し、放出された蛋白質と残留し蛋白質を区別するクローンは得られなかった。 ラット、及びウサギに同様に免疫し得られた抗血清を、免疫した抗原を固定した抗原カラムで精製した。 さらに細胞外に放出された蛋白質に反応する成分を、抗原カラムを用いて除去した。 ELISA法に解析では、ある程度精製が出来たようであるが、ウエスタンブロットによる検出では、目的とする活性を確認出来なかった。 また、量的にも足りなく改善が必要と判断された。その理由は、主に細胞内から精製した事により、不純物の混入が大きな要因と考えられる。 この為、糖鎖修飾阻害剤が蛋白質放出を阻害しないため、より高純度に生成できる培地内からの精製標品を用いて、複数のモデル蛋白質を作成し、この抗原を用いて免疫し、血清を得る方法で解決を試みる。 特に、放出効率が高いOVA蛋白質を用いると、抗原の蛋白質成分に対する抗体と区別が付けやすくなる為、糖鎖に選択的な抗体を効率良く得られると期待される。
マンノースの連結構造を模倣するペプチドは、CTLの誘導を促進する効果が見られなかった。 新規に開発されたアジュバントで解決出来る為、この方面からのアプローチは中止する。
OVAエピトープを指標にしたこれらの抗原タンパク質のCTL誘導活性の評価は新規に開発されたアジュバントを用いる事で解決されたので、担癌マウスにおける実証試験まで行える目処が付いた。 この為、全ての目標達成の為、確実に研究を進める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

糖鎖構造を変えたモデル蛋白質を用いて、該当するエピトープに対するCTL の誘導が新たに作成されたアジュバントにより可能となった。 よって、様々な糖鎖構造とCTLの誘導の関係の解析を行うと共に、その誘導を強化する TLR,PRR 等のリガンドを含めた添加物のスクリーニングを速やかに行うものとする。 また、CTLの誘導に影響するサイトカインなどの併用の効果も検討する。
これらの手法を用いて、先ずはOVAを発現しているモデル細胞であるE.G7-OVA細胞とB16メラノーマ細胞の担癌モデルで予防、更に治療実験を行い、その効果を評価する。   ワクチンに添加した際の CTL 誘導へのアジュバント効果を定量する。
更に、様々な担癌モデルやワクチンとしての利用も考慮に入れた研究を続いて行う。
研究費はこれらのモデルの評価の為、消耗品が多くの割合を占める。
これらの研究成果を外部に速やかに発信するため、学会への報告及び論文の投稿への費用にも用いる。

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Published: 2014-07-24  

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