2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23510202
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
御室 哲志 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (90507112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高梨 宏之 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (30398333)
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Keywords | 安全システム / 予防安全 / ドライブレコーダ |
Research Abstract |
第2年度は、(A)ヒヤリハットデータベース解析、(B1)クローズド環境実車走行試験、(B2)オープン環境実車走行試験、(C)実車警報システムの構築、の4項目について取り組んだ。研究実績概要を以下にまとめる。 (A)ヒヤリハットデータベース解析:先行車および前方交通状況のデータが得られれば、警報の早出しは可能になるが、その適切なタイミングを決めるため、仮想的な必要追突防止減速度を用いたロジックを案出し、優先度の高いシナリオのヒヤリハットデータに適用して効果を確認した。 (B1)クローズド環境実車走行試験:大学構内道路をクローズド環境として、基本的な実車走行試験システムを構築し、動作確認を実施した。クローズド環境での複数の追突シナリオの評価試験が可能であることを確認した。具体的には、先行車は、先行車状態とともに、試験員がシナリオ設定(前方交通環境の想定内容)信号を、先行車から追従車へ車車間通信で伝えるシステムを構築した。追従車は、その車車間通信情報、レーザセンサによる先行車との相対情報、自車挙動情報を車載PCでデータ収集するシステムを構築した。 (B2)オープン環境実車走行試験:前記の追従車は公道走行可能であるので、これを用いて、意図的でない通常の追従走行状態でのデータ記録が可能であることを確認した。レーザセンサと自車挙動センサ出力を車載PCに記録するとともに、自車前方の交通状態の映像を連続記録ドライブレコーダに記録した。タイムスタンプにより両データを同期して観察評価可能であることを確認した。 (C)実車警報システムの構築:追従車については、車車間通信で先行車データを得ながら、自車のレーザセンサと車両挙動センサのデータを得て、これらの情報を用いた基本的なロジックのリアルタイム処理機能を作りこんだ。インストルメントパネル部に設置したタブレット端末に警報等を表示する機能を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画において、第2年度は(A)ヒヤリハットデータベース解析、(B1)クローズド環境実車走行試験、(B2)オープン環境実車走行試験、(C)実車警報システムの構築の4項目を実施することとしており、以下のようにおおむね計画通りの進捗である。 (A)ヒヤリハットデータベース解析:先年度実施した、主要シナリオにおける前方道路状況に応じた警報早出しコンセプトに対し、必要追突防止減速度を用いた具体的なロジックを提案することができた。本項目としては計画通りの達成度となっている。 (B1)クローズド環境実車走行試験、(B2)オープン環境実車走行試験:先年度構築した追従車の計測システムに続き、先行車には基本車両情報を取得して後続車に車車間通信でデータを送出するシステムを構築した。この2台の車両を用いて、大学構内道路のクローズド環境で、先行車への接近状態のデータ収集を行った。一般道路におけるオープン環境では、一般の車両に対して、通常の走行状態としての接近場面の自車データと前方映像を取得した。予定通りの達成状況となっている。 (C)実車警報システムの構築:追従車両側のリアルタイム警報判断ロジックの作り込みを行った。車車間通信による先行車データを得ながら、自車のレーザセンサと各種車両挙動センサのデータを得る。両者を用いることで各シナリオの状況毎のアダプティビティを上げるロジックを案出した。先行車および前方交通状況のデータが得られれば、警報の早出しは可能になるが、その適切なタイミングを決めるため、仮想的な必要追突防止減速度を用いたロジックを構築した。またインストルメントパネル部に設置したタブレット端末に警報等を表示する機能を開発し、ほぼ計画通りの達成度である。
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Strategy for Future Research Activity |
2台の車両のタイミングを合わせたシナリオ走行するだけでも困難があるが、そこで更にリアルタイムの警報システムを動作させ記録し評価するのは手間がかかるため、試験シナリオは限定する。今年度は主要な2~3のシナリオについて、警報のアダプティビティ等についての比較評価をクローズド環境で行うことを中心とする。基本アルゴリズムは先年度の成果を適用するが、個別のシナリオ毎の新たな知見を得ることを目標にアルゴリズム開発を推進する予定である。 (A)ヒヤリハットデータベース解析:実車試験はシンプルなシナリオだけの評価になるので、そこで得られた成果を、必要に応じて、再びヒヤリハットデータの中で評価する。 (B1)実車走行試験(クローズド環境):(C)の内容を実施する。 (B2)実車走行試験(オープン環境):リアルワールドにおける通常の走行状態としての一般車両への接近場面の自車データと前方映像を追加収集する。 (C)警報システム評価:実際には存在しない信号機や前方の渋滞などのシナリオを仮定したシチュエーションをクローズド環境に構築し、通常運転としての追従走行をさせたパネラー試験を行う。後続車側の設定条件種別としては、警報無し、自車の自律的な情報のみの警報、先行車のアクセルオフ情報を利用した警報、先行車前方のシチュエーション情報に基づくアダプティビティを付与した警報等を考えている。これらの警報を後続車に提示した時の後続車ドライバの評価等を得る。警報はタブレット端末に図形と音で表示する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の使用計画は予定通りである。次年度使用額(B-A)は端数の6円のみなので、特段の計画はない。
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Research Products
(2 results)