2011 Fiscal Year Research-status Report
アプレイウス及び中期プラトン主義からみる行為決定における超越的契機の研究
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23520035
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
小島 和男 学習院大学, 文学部, 准教授 (80383545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 修 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (60524296)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 西洋哲学 / 中期プラトン主義 |
Research Abstract |
勿論、当初の計画通りに、まずアプレイウスのDe Deo Sokratisおよび、De Platone et eius Dogmateの読解から始めた。読解作業については、一般に底本とされることが多いボージョーのApulee, Opsucules philosophiques et fragments, texte etabli, traduit et commente par Jean Beaujeu, Paris, Belles Letrres,1973.を用いている。しかし、もちろんその読解に際してすべて同書に頼るわけにはいかないので、研究実施計画にもあげたバッラの一連の研究、トマスコ、モレッシーニの研究も参照しつつ行っている。これらの読解研究は、研究代表者が中心になって行い、それに研究分担者も加わった。 「ソクラテスのダイモン」に関しては、アプレイウス以前の中期プラトン主義者たち(プルタルコス、アルキノオスなど)にも考察はあるので、それらを参照比較している。プルタルコスについては、これもまた当初の計画通りに、所謂Les Belles Letresを参照にしつつ、Loebを見て行っている。またアルキノオスについてはテクストとして、やはりLes Belles Lettresを参照に読解を行いながら、その訳書としてAlcinous. The Handbook of Platonism, Dilllon, J., Clarendonpress. Oxford. 1993.を参考にして読解を進めている。これら、中期プラトン主義者の研究については、研究分担者が比較的専門的に関わってきた分野であるために、研究分担者が中心になって検討を行い、研究代表者もこれに加わった。 以上、平成23年度は、以後の年度の成果のための基礎的研究としての文献読解を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
De Deo Sokratisおよび、De Platone et eius Dogmateの読解に関しては、複写物を含む関連書籍の入手が遅れたことが、やや遅れている理由としてあげることができる。アプレイウス以前の中期プラトン主義者たちの研究に関してはおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
文献読解を引き続き行いつつ、研究代表者と研究分担者で密に連絡を取り合い、成果の発表の場なども打ち合わせていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に書籍代と学会参加のための旅費に使用する予定である。
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