2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520065
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
柴田 幹夫 新潟大学, 企画戦略本部国際戦略企画室国際センター, 准教授 (30293244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白須 淨眞 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10330713)
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Keywords | 国際情報交流 / 武漢 / 台北 / 高雄 |
Research Abstract |
平成24年度における研究実績であるが、一言で言えば概ね満足のいく結果であった。具体的には、予定通り国内調査においては、外務省外交史料館にて、関係する外交文書の複写をおこなった。 さらに一年前倒しになったが、京都市にある明覚寺の調査に入った。ここは大谷光瑞の側近であった柱本瑞俊の自坊であり、彼の元に来た手紙類を整理した。ただ莫大な量なので、予定通り来年度も引き続き調査をおこないたい。 海外調査については、樺太に行く予定であったが、現地協力者の予定が立たず断念した。また中国については、9月の反日暴動の余波を受け、予定していた上海、青島の調査には行けなかった。ただその代わり比較的穏やかであった武漢と成都に行き、大谷光瑞関係の資料を収集してきた。武漢大学では研究分担者である白須淨眞が大谷探検隊に関する講演を行った。研究代表者である柴田は近代史の先生方と交流を持ち、大いに啓発された。 更に予定通りに台湾に行き、大谷光瑞の旧邸であった「逍遙園」の調査をおこなった。また台湾の研究者とも交流を持った。現在本願寺派の末寺が台中にあるので、そこも併せて訪問し、布教の実態を伺った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内、国外調査とも概ね順長に進展しています。とくに国内調査では、外交資料の複写及び初歩的な分析をおこなう事ができました。また「明覚寺資料」についても、来年度の発表に向けて順調に分析が出来ております。 海外調査についても、中国大陸の反日暴動の影響がありましたが、代替として武漢、成都に行き、関連資料の収集が出来ました。さらに台湾の高雄にある大谷光瑞の旧邸「逍遙園」の調査では、現地の高雄大学の先生方の協力を得て、大きな成果を上げることが出来ました。 ただロシア樺太に行けなかったことは残念でありました。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに国内の関連する寺院調査、とくに京都市にある明覚寺の調査を継続しておこないたい。さらには南洋調査(シンガポール、インドネシア、マレーシア)に赴きたい。 収集した資料をもとにして、分析、調査をおこない、研究者向けに出版の準備をおこないます。 大谷光瑞研究のさらなる拡がりのために「大谷光瑞学会」を立ち上げ、設立大会をおこなう予定であります。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外調査先として南洋と台湾に行きたい。樺太も当然調査対象として考えなくてはならないのであるが、最新の情報によると、本願寺別院跡や寺院はすでになく、研究者交流も難しい状況であるので、行けないかも知れない。 研究計画書には記していないが、大谷光瑞研究のさらなる拡がりのために「大谷光瑞学会」設立大会をおこないたい。その場合中国、台湾から研究者を招いてシンポジウムをおこなう予定である。
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Research Products
(7 results)