2013 Fiscal Year Annual Research Report
海外における日本神話研究の歴史とその現代的意義の再検討
Project/Area Number |
23520087
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
松村 一男 和光大学, 表現学部, 教授 (70183952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平藤 喜久子 國學院大學, その他部局等, 准教授 (50384003)
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Keywords | 日本神話 / 神話 / 世界神話学 / 現代 / 意義 / 比較研究 / 学際的研究 / 人類史 |
Research Abstract |
松村は最終年度にあたり、二つの事を眼目とした。1.これまで研究が不十分であった領域を補完するような領域について検討を行い全体像を完成させる。2.これまで蒐集してきたデータおよびそれに基づいた研究成果をまとめて英語および日本語で公表する。 1.については、これまでの計画の中でまだ研究が不足と感じられた領域が三つあったのでそれについて特に研究を進め、全体像の構築に努めた。①日本神話がユーラシアの騎馬遊牧民文化から受けた影響。これについては2013年5月にドイツのチュービンゲン大学で開催された国際比較神話学会(IACM)においてAspects of Heroic Mythologyという題で報告を行った。同大学からの英文の学会報告書が近刊予定である。またこの報告は「英雄神話の諸相」という邦題でも公表した。これとは別に、「神話は誰が運ぶのか」という論考でもユーラシア騎馬遊牧民神話の日本への影響を考察した。②第二の領域はユーラシアの農耕起源神話と日本神話の関連性の明確化である。これについては学説史的検討を行った。③第三は海外の神話理論を日本人神話研究者がどのように摂取しそれぞれの理論を生み出したかという学説史的検討である。これについては海外の研究者からのコメントも受けて比較することが出来た。 2.については、Mythical Thinkings: What can we learn from Compatarive Mythology, Countershock Press, 2013, pp.294 および『神話思考II』言叢社、2013、pp.742+24を上梓することができた。 平藤は1920年代から1945年までの海外における日本神話研究の状況について調査を行った。調査対象はアメリカ、イギリス、イタリア、フランス、ドイツ、オーストリアとし、それぞれの比較分析を行った。またフランスの日本神話研究の現状についても調査を行った。
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Research Products
(11 results)