2012 Fiscal Year Research-status Report
MIDIアコーディオンによる合成音声の発話及び歌唱の研究
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23520175
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Research Institution | Institute of Advanced Media Arts and Sciences |
Principal Investigator |
三輪 眞弘 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (20336647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐近田 展康 名古屋学芸大学, 造形学部, 教授 (20410897)
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Keywords | フォルマント合成 / 電子音楽 / 音素変換標準規格 / 人工音声制御 / ヒューマンインターフェース / 楽器論 / メディアアート / 演奏身体論 |
Research Abstract |
前年度発表した「兄弟式ボタン/音素変換標準規格」の可能性を探求すべく、ピアニストの岡野勇仁氏に加え、アコディーオン奏者の長坂憲道氏にも協力を得て、特に左手ボタン(音素の呼び出し)の操作性や、習熟可能性などをコンサート、イベントなどを通して実際に検証した。また、それらの経験を踏まえ、規格の再検討とプログラムの改良を進めた。その一方で、制約プログラミングのエキスパートである(株)NTTデータセキスイシステムズの山崎雅史氏の協力の下、右手鍵盤の組み合わせによる微細な音高指定を可能にしたフォルマント兄弟(本研究)独自の「和音平均化アルゴリズム」を前提とした、与えられた任意の旋律を解析し自動的に楽譜データ化する手法の確立に着手した。本研究に関連して本年度に行われた成果発表等は以下 ・7/20 a.Labo 特別イベント:フォルマント兄弟の「兄弟式日本語ボタン音素変換標準規格」公式説明会 新作NEO演歌「夢のワルツ」 (基本旋律版)試演 ・8/26 サントリー・サマーフェスティバルの25周年記念<ミュージサーカス>(Opening Act)フォルマント兄弟の新作NEO演歌「夢のワルツ」歌唱版をカラヤン広場で流し初演 ・11/25 鉄道芸術祭vol.2「駅の劇場」でプレゼンテーション発表を行い「夢のワルツ」歌唱版を再演。および同芸術祭「プリペアド・トレイン」(12/2)にてNEO演歌「夢のワルツ」歌唱版を車内で流し再演 ・1/27 神戸 CAP CLUB Q2 「音楽を作る人に聞く~音楽家の耳と脳~フォルマント兄弟に聴く」でプレゼンテーション発表および「NE O都々逸」「夢のワルツ」を再演 ・2/24 IAMAS2013で制約プログラミングによる「和音平均化旋律・運指法」の可能性についてトークイベント主催。出演: 山崎雅史、フォルマント兄弟
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
MIDIアコーディオンの左手ボタンによって音素を呼び出し、歌わせるという目標に向けて、折々のイベントで作品を発表し、その可能性を着実に検証していくことができた。その結果、当初の目標の多くは達成できたと言えよう。さらに現在は、より高度な探求へと向かい、音素マッピングの合理性や習熟(身体化)の容易さを深める第2次改訂に着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の経験を踏まえ、現在研究中の「発音(記号)」を基本とした2ボタンの組み合わせによる「兄弟式ボタン/音素変換国際標準規格 (BBPTIS)」を発表し、その可能性を検証する。さらに、制約プログラミングという手法による、与えられた任意の旋律を解析し人間に演奏可能な音符の組み合わせを探索する(楽譜データ化)という研究目標は山崎氏の参加によってきわめて具体的なものになりつつあり、その成果にも期待している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・ビデオ制作 ・総括シンポジウム開催 ・ドキュメントの整理と公表 ・WEBページの整理と公表
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Research Products
(3 results)