2013 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア語初学者のための語形成電子教材の作成について
Project/Area Number |
23520672
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上原 順一 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (30252737)
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Keywords | ロシア語 / 語形成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ロシア語の初学者に対して語形成の教材をより良い形で提示する方法を、内容と形式の両面から検討して具体的な提言を行うことであった。ロシア語の語形成(特に接辞付加)は語彙習得や文法学習などの局面で重要な意味をもつ。初学者にとって重要な派生語や接辞を取り上げ、それらに用例を付記することで教材の素案を作成すること、この際、学習者が学びやすいような用例を挙げることに配慮すること、また、作成された教材素案がウェブなどで利用しやすいような方策を検討することが具体的な目的であった。 本年度は、主として動詞接頭辞について、その概略的な意味、語例、用例、日本語訳を精査した。具体的には、前年度までに作成していた用例などのうち、初学者には煩雑であると考えられる項目を書きかえ、ないしは削除した。この記述例としては、接頭辞 вы- について、その意味として「空間:内部から外部への動作、取り出し、取り除き、離脱、獲得」、語例として “вынести”、用例として “вынести приборы из лаборатории”、日本語訳として「実験室から器具を持ち出す」などがある。なお、厳密には接頭辞の意味からやや外れるが多用する動詞は、初学者の学習を考慮して付記することにした。たとえば、”выступить”「発言する、発表する」である。結果として、動詞接頭辞 123 種類について記述を行った。データ部分は XML で作成し、プログラムには PHP を使用した。また、研究成果の報告を冊子の形で印刷した。これには、データ部分を抜粋して XML ではなくテキストとして掲載し、さらにロシア語語形成の基本概念の説明、各品詞の語形成の概要、参考文献などを述べた。
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Research Products
(2 results)