2014 Fiscal Year Annual Research Report
批判的思考力をピアとの相互交流で高めるための読解教材の開発と学習形態の構築
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23520715
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
峯島 道夫 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (10512981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茅野 潤一郎 新潟県立大学, 国際地域学部, 准教授 (50413753)
大湊 佳宏 長岡工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70413755)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | クリティカルシンキング / 批判的思考力 / 協同学習 / LTD |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の主たる目的は2つであった。1つは、これまでの研究結果の総括を小冊子にまとめること、もう1つは、開発した教材(スティーブジョブズのスタンフォード大学でのスピーチを題材とする一連のタスク集)の効果の検証である。 最初の目的に関しては、4年間の研究結果を『成果集』として総括することができた。2つ目の目的に関しては、開発教材の有効性の検証を研究代表者の勤務先と研究協力を依頼した高校での授業において実施できた(2014年度前期:「健康スポーツ学科」および「看護学科」、2014年度後期:「理学療法学科」および「医療情報学科」)。ジョブズのスピーチの3話の各話ごとに内容理解確認のための問題と批判的思考力伸長のための小タスクを設定した。最終的には、内田樹氏の小論を対置テキストとして比較させることによって、ジョブズの職業観について自らの考えを構築するという頂上タスクを設けた。 これらのタスクすべてにおいて、個人思考から集団思考へ、再び個人思考へ、という流れで意見交換と振り返りを組み合わせて思考させた。その際、まず日本語で書かせ、次にそれを英語で表現するという手順を取った。また実際の口頭による意見交換の他に、前年・前々年度の学生らが書いた文章も追教材として活用し、それについて意見交換をするという活動も含めた。 学習者の回答を分析すると、テキストの理解に基づきテキストに根拠を置きながらも、自らの既有知識を活用してピアとの相互交流を通して考えを深化・発展させ、批判的思考力を伸ばすという本研究のねらいをある程度実現していたと判断できた。 最終年度は、当初の計画を1年延長するという形となったが、研究成果を総括できたこと、年度を重ねるにつれて指導手順や授業方法に無駄がなくなり、より充実した実践につながったことは結果的に良かったと思われる。
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Research Products
(2 results)