2012 Fiscal Year Research-status Report
人工内耳装用児者の英語教育:映像、音声、振動を用いた遠隔授業と国際交流
Project/Area Number |
23520767
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
増田 喜治 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 教授 (90173757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 涼子 名古屋学院大学, 経済学部, 講師 (20469026)
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Keywords | 英語教育 / ホームステイ研修 / 遠隔授業 |
Research Abstract |
平成24年度の第一目標は、シドニーの人工内耳装用児、者の自宅でのホームステイ研修の実施であった。この研修を通して英語で意思疎通することの楽しさを体験してもらうために研究代表者の増田、研究分担者の浅野、研究協力者のキャンベルの3名で分担し参加者に対してコミュニケーションを重視したスカイプ授業を出発直前まで毎週行った。夏休みに実施した研修では、様々な体験を通してシドニーの普通学校や職場で活躍する人工内耳装用児、者との交流を深めることができ非常に有意義なホームステイとなった。 第二目標は、日本在住の人口内耳装用児、者がシドニー在住の、人工内耳装用児、者とスカイプを通して会話を始めることであった。これは、23年度に達成できなかった目標であるが、7月から開始することができた。研修前にはシドニー在住の日本人女性で人工内耳装用者のH氏によって研修の準備の会話、研修後からは英語レッスンを継続して行っている。なお、シドニー在住の同年代の人工内耳装用児とのスカイプ会話については、日本在住の人工内耳装用児達の英語コミュニケーション能力がまだ不十分であると判断した。よってこの目標は達成されていない。 第三目標は、専用のウェブページを活用し、楽しく英語能力を向上させることであった。これは、ウェブページにサイコロゲームを作成し、サイコロを振るために必要なポイントを英作文することで獲得するシステムとした。iPadで写真を撮り、英文を付けてウェブページへ投稿する作業を通して英作文力が強化できるようにした。 第四の目標は、遠隔授業の動画データベースから学習者の音声分析と談話分析を行い、教育効果を測定することであった。現在、人工内耳装用児、者同士の会話をいくつかの角度から検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究開始から1年半の間実施した遠隔授業の実践の場としてのホームステイ研修では、シドニー在住の人工内耳装用児、者との国際交流を深めることができ、有意義なものとなった。シドニー在住の同世代の人工内耳装用児とのスカイプ会話に関しては、まだ学習者の能力が不十分であるため開始することができていないが、来年度半ば頃から始められるよう準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、これまでに実施してきた遠隔英語授業からシドニー在住の同年代の人工内耳装用児とのスカイプ会話へと移行していく計画である。スカイプ会話についても録画を行い、データとして保存する予定である。 また専用のウェブサイトに関しては、学習者が楽しく英語の力を伸ばせるよう引き続き整備し、活用していく。 これまで採集したデータについては、特に前年度後半からの動画データを中心に人工内耳装用児、者の音声分析や談話分析を行い、教育効果を測定していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該助成金が生じた状況:当初予定していた物品(パソコン)を購入しなかったため。1回の国内出張をとりやめたため。 旅費:5月中旬にクロアチア、ザグレブで行われる学会に参加。 その他:専用のウェブサイトのメンテナンス、及びインターネット使用料金。
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Research Products
(2 results)