2011 Fiscal Year Research-status Report
企業での英語コミュニケーション最適化に求められる英語教育の調査研究
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23520779
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
辻 和成 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (00368549)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ESP / ビジネス英語 / 国際ビジネスコミュニケーション / 企業英語研修 / 国際言語管理 / 言語監査 / 社内英語公用語化 |
Research Abstract |
本研究は、グローバル化を重点課題として進めている中堅企業から大企業における英語コミュニケーション最適化に求められる英語教育に関する調査である。初年度は、製造業における英語使用の実態を把握するために、以下の条件を設定しインターネットによるアンケートを実施した。a)調査地域:全国、b)対象者:次の条件を満たす企業に勤務している男女[従業員1,000人以上/資本金3億円以上/海外に生産拠点あり] c)対象とした業界:(1)電機・精密機器業界、(2)輸送用機器業界、(3)機械業界、(4)医薬・化粧品業界、(5)食品業界、(6)化学業界、(7)繊維・アパレル業界、(8)鉄鋼・非鉄金属業界。 今回のオンライン調査では、先ず、職場で英語ニーズに影響を与えている要因を明らかにした。次に、本研究の目的である「部門における英語使用の実態を探る」ために、調査対象として主な部門(経営・開発・購買・生産・品質・営業・財務など)を設定し、ニーズ分析を実施した。併せて、ジャンルの相対的な価値序列の分析も行った。また、それぞれの職場で求められる専門用語の種類を調べることにより、部門を横断して実施されるプロジェクトの視点での英語使用の実態を調査した。さらに、4スキルの視点から英語使用の実態を調べることにより、ビジネスパーソンが直面する英語コミュニケーション上の課題を探った。一方で、社内外の英語学習について基礎的な調査も行った。 以上のように多角的なデータを収集し分析することにより、グローバル化を進める企業での英語コミュニケーションの実態、ビジネスパーソンが必要とする英語の立体的な考察を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本テーマに関する研究は、「準備」「基礎研究」「実証研究」の3つから構成されている。今回は、この「基礎研究」(3年)を遂行中であり、全体を4つのステージに分けて以下のトピックについての定量分析・定性分析を行う計画である。第1ステージ:部門別・事業別の英語使用、第2ステージ:社員の英語ニーズ及び使用状況、第3ステージ:ジャンルの相対的な価値序列、第4ステージ:英語研修の実態。 本調査実施にあたり、先ず、4つのトピックに関する定量調査を実施することにした。今後は、調査対象の条件に当てはまる協力企業との日程調整を行いながら、これらのトピックに関する定性分析を実施する予定である。現時点までの本研究の進捗は、予定された業務量から考えると、ほぼ計画通りの達成状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施したオンライン調査による定量分析に続き、ヒアリングによる調査を実施する予定である。同調査を実施するに当たり、対象となる業界、規模や被験者の条件に合致する協力企業の絞り込みを行い、当該企業と調査日程の調整を行う。そして、本ヒアリングから入手したデータの定性分析を進める計画である。その時点までの本研究テーマに関する中間報告として、平成24年8月31日から9月2日に実施される大学英語教育学会全国大会にて研究代表者と研究協力者(辻勢都:武庫川女子大学/関西大学)での共同発表を行う予定である。また、同大会以外にも本研究の成果を社会に還元するために、他の研究会などでの発表を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
関東地方や関西地方を中心とした企業におけるヒアリングを実施するための諸費用(旅費・謝礼・支援者雇用など)が必要となる。同時に、本研究に関する説明を企業や研究会にて効果的・効率的に行うための機器(ポータブル・プロジェクター・簡易OHP)、また、統計分析ソフト、印刷用紙、記録メディアなどの購入も予定している。
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Research Products
(2 results)