2011 Fiscal Year Research-status Report
日系人収容所における「敵性文化」の統制 日本語の使用・宗教活動・学校教育を中心に
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23520909
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
水野 剛也 東洋大学, 社会学部, 准教授 (90348201)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 日系アメリカ人 / 日系人強制立ち退き・収容政策 / 第2次世界大戦 / 日本語 / 敵性文化 / 文化統制 / 言論・表現の自由 / 市民的自由 |
Research Abstract |
初年度は十分な成果をあげることができた。 まず、カリフォルニア州立大学バークレー校バンクロフト図書館が公開しはじめたオンライン・カタログから、研究課題に直接的に関係する一次史料を発見することができた。 具体的な成果としては、本年度以前から取り組んでいた論文(審査あり)を掲載にこぎつけることができた。 "Censorship in a Different Name: Press ‘Supervision’ in Wartime Japanese American Camps 1942-1943"で、アメリカでもっとも権威のあるジャーナリズム、マス・コミュニケーション学会誌Journalism & Mass Communication Quarterly に掲載することができた。 同時に、新たな論文の執筆にも着手することができた。「『よい戦争』とよい『検閲』 日系アメリカ人戦時集合所における郵便物の統制」は、仮収容所において実施された陸軍当局による郵便検閲に焦点をあてたもので、本研究の重要な一部分を成す成果である。本論文は『メディア史研究』(第32号、2012年8月予定)に投稿済みで、現在は審査結果を待っている段階である。加えて、"An Enemy’s Talk of Justice: Japanese Radio Propaganda against Japanese American Mass Incarceration during World War II"という論文も執筆済みで、これはアメリカで最大、かつもっとも権威のあるジャーナリズム、マス・コミュニケーション学会、Association for Education in Journalism and Mass Communication (AEJMC)の年次大会で発表する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
理由 「研究実績の概要」で述べたように、初年度から重要な史料を入手することができ、かつこれまで収集した一次史料や文献を駆使した論文を日本語で1本、英語で1本、完成させることができたからである。投稿したそれら2本の論文に加え、執筆途中、あるいは構想途中の論文も複数あり、当初計画していた以上に研究はスムーズにすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のとおり、現在のところ、当初計画した以上の成果をあげているので、それに満足・油断することなく、2年目以降も継続的に史料収集にはげみ、かつ論文執筆をさらに進展させるよう努力するつもりである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
定期的に国内外の研究機関等へ出張し、史料渉猟、あるいは学会に参加することで、当初計画したとおりの目的に沿って研究費を適正に使用していく計画である。論文執筆がすすめば、それだけ発表の機会も多くなるので、それに史料収集の出張をあわせたりすることで、効率的な使用をこころがけるつもりである。なお、前年度からやや多めの研究費を繰り越したが、これは出張する予定であった海外の研究機関が、予想外にも史料をオンライン上で公開したためである。今年度は昨年度の繰り越し金とあわせた研究費を使うことになるが、既述のとおり研究成果は期待した以上に残せているので、学会等への積極的な参加や研究発表などにより有効、かつ有意義に使用する計画である。
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Research Products
(4 results)