2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23520996
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
阿南 透 江戸川大学, 社会学部, 教授 (50255204)
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Keywords | 祭礼 / 暴力 / 自粛 / 日常と非日常 |
Research Abstract |
平成25年度は、初年度から調査を継続している祭礼である福野夜高祭、伏木けんか山、砺波夜高祭、築地だんじり祭りについて研究代表者および連携研究者が分担して調査を行った。さらに24年度に調査を開始した祭礼である、津沢夜高祭、六郷のカマクラ(秋田県美郷町)についても引き続き調査を行った。また、古川祭、庄川観光祭について初めて調査を行った。いずれも祭礼の全体像を把握することに努めるとともに、現地の祭礼関係者、行政、地元研究者等と交流を深めた。そして特に「暴力」に関係する部分の資料収集と聞き書きを行った。 それとともに、研究代表者および連携研究者がこれまで研究を重ねてきた青森ねぶた祭、角館のお祭り、森の祭り、見付天神祭、くらやみ祭(府中大國魂神社)について、「暴力」に焦点を絞った調査を継続し、資料収集につとめた。さらに、こうした成果を共有するための研究会を3回開催した。また、日本民俗学会年会に参加し、最先端の研究動向を収集して理論的考察の開始に備えるとともに、最終年度の調査計画を立案した。 これらの調査の成果として、個別の祭礼における「暴力」とそれを制御する仕組みについて、理解を深めることができた。そして、最終年度における研究総括にむけて、残された問題点をまとめた。 成果として、阿南が砺波夜高祭に関する論文を発表した。また連携研究者の中里亮平が、角館の祭りに関する研究を日本民俗学会年会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで研究を重ねてきた祭礼はもちろんであるが、23、24年度から調査を開始した祭礼についても、関係者との信頼関係を構築し、祭礼の全体像を把握するとともに「暴力」に関するできごとの実態を明らかにするなど、事前に予定したとおりの成果を上げることができた。そして、当該の祭礼を「暴力」という観点から分析するために必要な資料をかなりの程度収集することができた。 さらに、周辺地域にある関連した祭礼についても調査することができ、比較によって研究のさらなる広がりを見いだすことができた。 最終年度の総括に向けて、理論的考察を開始する準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は当初予定した通りに進行している。そこで、最終年度である26年度は、25年度に引き続き、福野夜高祭、伏木けんか山、砺波夜高祭、青森ねぶた祭、角館のお祭り、森の祭り、見付天神祭、くらやみ祭(府中大國魂神社)、築地だんじり祭りについて補足調査を行う。さらに、日本民俗学会、日本文化人類学会など関連学会に出席し、現在の研究動向の収集に努める。 こうして得られた成果を、研究会の開催によりメンバーが共有し、理論的考察を深めるとともに、個別の研究論文を執筆する。 最終的な成果として、報告書を刊行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度の研究において残金が生じた。これは、東日本大震災の影響で一部の祭礼が「自粛」になり、調査規模を縮小したこと、当初予定した調査地の周辺に類似した祭礼の存在が明らかになったため、以後の年度に追加調査を実施すべく、23年度の支出を節約したことによるものである。この残金が26年度に繰り越されている。 本研究は平成26年度までの4年計画で補助を受けているが、最終年度にあたる26年度は、予定した研究費について予定どおり支出するとともに、25年度の残金を旅費として使用し、追加調査を充実させる予定である。
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Research Products
(2 results)