2013 Fiscal Year Annual Research Report
航空管制における協同と責任の法社会学-ビデオ・エスノグラフィーによる質的研究
Project/Area Number |
23530019
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
北村 隆憲 東海大学, 法学部, 教授 (00234279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫田 美雄 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (10282295)
五十嵐 素子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (70413292)
真鍋 陸太郎 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30302780)
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Keywords | 航空管制 / 法社会学 / 会話分析 / エスノメソドロジー |
Research Abstract |
法社会学上のエスノメソドロジーおよび会話分析、さらにワークプレース研究、ビデオ・エスノグラフィーなどの最新の研究方法論と研究視点を活用して、法的・社会的規範との関係において、航空管制場面における複雑なコミュニケーションとそこにかかわる規範的諸活動の実態を、相互行為論的法社会学の観点から分析した。 研究対象の航空管制場面におけるコミュニケーションは高度に専門的かつ複雑であるから、航空管制官の養成教育課程における、シミュレーション場面をビデオを6台利用して、管制官、副官、パイロット、管制官教師、の間の言語的・非言語的なコミュニケーションを撮影するとともに、管制官のレーダー画面をハイビジョン撮影して、人々の活動とレーダー画面とを合成した映像を作成し、参与者の諸活動ととテクノロジー操作との相互作用を分析した。さらに、こうした研究方法論の洗練のために、管制以外の制度的場面、特に法的場面(法律相談、反対訊問、法科大学院の臨床教育など)における相互作用を同様の方法論により分析した。 このようにして、法社会学の観点から、法的・規範的相互行為としての航空管制のコミュニケーションにおける権利と責任(管制官と副官との言語的・非言語的コミュニケーション、管制官の言語的コミュニケーションとレーダー操作、管制官とパイロットおよび管制官・パイロット・副官との3次元的なコミュニケーションの態様・共同的活動)などの態様について検討した結果、コミュニケーション的な諸規範が、その制度的場面において参加者たちによって確立・変容・利用されるやり方についての知見を得られた。
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Research Products
(6 results)