2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530133
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
諏訪野 大 近畿大学, 法学部, 教授 (60368280)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | テレビ番組フォーマット権 / 知的財産 / 放送 / 契約 / 不法行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の目標は、研究実施計画に記載してあるとおり、テレビ番組フォーマット権を取り巻く実情の最終的確認を行い、法的考察の結果として、論文を執筆し、公表することであった。また、本研究全体の研究目的とは、法的保護を受けていないにもかかわらず、欧米を中心に、日本企業も参入して巨大なマーケットを形成しているテレビ番組フォーマット権について、わが国ではその法的性質等についてほとんど議論されていないのが現状であったところ、すでに研究が進められている欧州における議論を参考にしながら、わが国の法体系におけるテレビ番組フォーマット権の位置づけを明らかにすることであった。 その目標を達成するため、「テレビ番組フォーマットの法的位置づけに関する考察」(法学研究89巻1号193頁-213頁、2016年1月)を執筆し、公表を行なった。 わが国と同様に大陸法系に属するドイツとフランスの裁判所がなしたテレビ番組フォーマットが問題となった事案に対する判断を概観し、加えて、英米法系に属するイギリスにおける実務にも目を配り、テレビ番組フォーマットがどのような法律によって保護され得るか、あるいは保護されないかにつき諸外国における現在の状況を明らかにした。 それら諸外国の状況から得られる示唆を踏まえ、わが国の法体系におけるテレビ番組フォーマットの位置づけについて、知的財産法ばかりでなく民法や信託法にまで考察を広げ、著作物、商品等表示、営業秘密、法律上保護される利益、信託財産への該当性を検討した。 わが国における大学の研究者による法的考察がなされたテレビ番組フォーマット権に関する最初の論考であると推測され、今後の後続研究に対しても意義を有するものであると思われる。
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Research Products
(1 results)