2012 Fiscal Year Research-status Report
自民党政権の意思決定システムの形成過程に関する共同研究
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23530164
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
奥 健太郎 東海大学, 政治経済学部, 准教授 (10512634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 知己 大東文化大学, 法学部, 教授 (20311897)
河野 康子 法政大学, 法学部, 教授 (40186630)
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Keywords | 自民党 / 政策決定過程 / 自民党政権 |
Research Abstract |
1,定例研究会の実施 共同研究としての実を挙げるべく、共同研究者(研究分担者、協力者)との間で研究会を6回実施した。そこでは各人の研究成果(進捗状況)を報告するとともに、外部スピーカーを招いて資料情報のヒヤリング、論文集刊行にむけてのスケジュール確認等を行った。 2,党職員からのヒヤリング ある国会議員から元自民党職員の職員の紹介を受け、6回ほど自民党組織、特に政務調査会についてのヒヤリングを行った。これは過去の自民党政権の意志決定システムを理解するには、現在の自民党政策決定の仕組みを理解することが不可欠と考えたからである。このヒヤリングの結果、明文化されていない自民党のルーティンや暗黙知、組織知に接することができ、研究会にとって大きな収穫となった。 3,各研究者の研究成果 研究代表者の奧は、自民党結党直前の利益団体と政党の関係を分析した「独立回復期の利益団体と政党政治」を『年報政治学』において発表した。研究分担者の河野は「佐藤内閣期の外務省と沖縄問題」(『法学志林』)、「日米安全保障条約改定交渉と沖縄」(五百旗頭編『日本政治史の新地平』、吉田書店』)を、同じく武田知己は「政界再編構想の展開」(前掲『日本政治史の新地平』)等の業績を刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述の通り、各研究者の研究は当初の計画通り、順調に発表されている。関係者からのヒヤリングも当初の想定を超えて貴重な情報や資料を得ることができた。 ただし、各人の研究成果を架橋した研究グループ全体としての「新知見」となると、いまだ洗練された形では報告できる段階にないのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
①定例研究会と各人の研究 これまで同様に定例研究会を開くとともに、各人は個別の研究テーマを完成させていく。2013年度は、日本政治学会において我々の研究会が一つのセッションを引き受け、3名の研究者が代表してこれまでの研究成果を報告する。 ②元党職員からのヒヤリング 元党職員からのヒヤリングを今年度も引き続き実施する。また同職員から提供された資料もあるので、その整理、解読、分析を行う。 ③論文集刊行に向けて 我々の最終目標は論文集の刊行であり、各人の研究成果を統合して一定の結論を導き出すことである。そのゴールに向かって各人の研究成果の融合を意識した研究会を重ねていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
①主たる使途しては、党職員のヒヤリングの記録を文字に起こし、冊子化する費用がある。また同職員から提供された資料の整理に一定の人件費を要することが見込まれる。 ②前述のように、研究会として日本政治学会(於 北海学園大学)で発表するので、13年度は旅費にも一定の費用を要する。 ③なお若干の繰り越し金が生じているが、これは当初予定していた閣議次官会議資料の閲覧、目録作りのための資金の必要性、緊急性が減じたためである。必要性が減じた理由としては、我々は同資料の閲覧、目録作りを吉田内閣期から始めていたが、岸内閣期に入るころから、同資料の史料的な価値が薄くなってきたことがあげられる。
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Research Products
(4 results)