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2013 Fiscal Year Annual Research Report

日本における大学の生産構造分析

Research Project

Project/Area Number 23530252
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

根本 二郎  名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (20180705)

Keywords確率フロンティア分析 / 効率性 / 範囲の経済性 / 規模の経済性
Research Abstract

本研究では、日本の私立大学の効率性を計測しその規模の経済性と範囲の経済性について検証を行った。18歳人口が減少する中で、大学経営の効率性と規模の経済性、範囲の経済性等の費用構造の検証/計測を行うことには重要な意義がある。
通常、この種の分析には大学の費用関数を推定することが必要となる。その場合、大学が市場価値を有しないため、生産要素価格とりわけ資本の使用者費用を市場で観察できないことが問題となる。本研究では、インプット距離関数を推定しそこから費用関数の偏微係数を双対性により回復するという方法を開発した。これにより、生産要素価格のデータなしで費用構造を検証することが可能となり、不正確な代理変数に由来する計測結果のバイアスを回避できる。
この方法で218私立大学(1999,2004年)のデータを用い分析を行った。218大学の効率性値は、中央値が0.67で中央値を中心とする95%の信頼区間は0.51から0.87のあった。つまり潜在的な費用削減率はほぼ13%から49%の範囲に分布するといえる。
規模の経済性については、アウトプットを学部教育、大学院教育、研究とした場合、ほぼすべての大学について規模の経済性が認められ、うち約2/3が有意である。範囲の経済性については、ほとんどの大学について学部教育、大学院教育、研究の間で範囲の経済性は認められず、そのうち約3/4については有意である。範囲の経済性が存在しないという点は、内外の先行研究の結果と反対である。本研究の立場からは、従来の研究の多くは生産要素価格について不正確な代理変数を用いるか、あるいは生産要素価格の変動の影響を無視した結果、範囲の経済性が検出されたものと考えられる。ただし、教育野アウトプットを理系と文系に分割すると、範囲の経済性が認められる場合がある。アウトプットの定義と大学の編成の影響について、さらに詳細な研究を要する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Scale and Scope Economies of Japanese Private Universities Revisited with an Input Distance Function Approach2014

    • Author(s)
      Jiro Nemoto and Noriko Furumatsu
    • Journal Title

      Journal of Productivity Analysis

      Volume: 41 Pages: 213-226

    • DOI

      10.1007/s11123-013-0378-3

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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