2012 Fiscal Year Research-status Report
マクロの景気変動を考慮した新たな企業価値・信用リスク評価手法の研究
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23530385
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
菅野 正泰 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (00551061)
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Keywords | ファイナンス / リスク管理 / 景気循環サイクル / 信用サイクル / 信用スコアリング / 多段階反応モデル |
Research Abstract |
平成24年度は、前年度に続き、まず、マクロ経済の景気循環性をミクロの企業の信用力変化に与える影響を計量モデル化し、分析した。1つの成果として、マクロ経済変数そのものよりも、Hodrick-Prescottフィルターにより、当該変数を要素分解して得たトレンド項やサイクル項を変数として導入したモデルの方が、日本企業の信用力をより良く説明することを示した。なお、以下の論文投稿(アクセプト)ならびに学会発表を行った。 論文:Default Forecasting Considering Correlation Between Business and Credit Cycles, Journal of Applied Finance & Banking, vol.2, no.5, 2012, 275-305. 発表:Bachelier Finance Society World Congress(2012年6月、豪シドニー)、International Research Journal of Applied Finance Conference(2012年9月、米プロビデンス)、および、25th Australasian Finance and Banking Conference(2012年12月、豪シドニー) 次に、24年度に新たに取り組んだ課題として、信用ポートフォリオの主要なリスクパラメーターであるデフォルト確率にマクロ経済変数を変換する汎用的なモデル化手法の開発が挙げられる。この研究では、企業の財務変数のみで通常説明される信用格付(スコアリング)に関して、マクロ経済変数を(業種変数とともに)追加的に考慮することで、AR値で表されるデフォルト予測力の精度が向上することを示した。なお、わが国上場企業の財務変数とマクロ経済変数のパネルデータを使用し、多段階反応モデルを適用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、研究は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
・2013年12月に、シドニーのファイナンス系国際学会で、24年度に新たに開発したモデルの研究成果を発表する予定である。 ・また、学術論文として、投稿する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に予定していた海外研究調査のための出張を25年度に順延した(25年6月にフランス・オーストリアに出張予定)。また、論文投稿費用等の支払が一部、25年度にずれ込んだ。
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Research Products
(5 results)