2014 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素脳症者の実態、生活支援、社会支援についての多施設協同研究
Project/Area Number |
23530748
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
先崎 章 東京福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (20555057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦上 裕子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院第一診療部, 医長(研究所併任) (00465048)
花村 誠一 東京福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40107256)
大賀 優 東京医科大学, 医学部, 講師 (10251159)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 低酸素脳症 / 高次脳機能障害 / リハビリテーション / 発動性低下 / 記憶障害 / ICF / 自殺未遂 / 社会参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
「低酸素脳症者の社会参加支援に関する研究(総括)」(浦上裕子)では、低酸素脳症者は回復が緩慢で、社会参加を目標とするためには少なくとも3年間は標準的リハの方法が必要、発症から1年以上経過しても「できる能力」をひきだすことで日常生活活動を向上することができる、とりまく環境や介入の方法により社会活動水準が維持されている場合「うつ」や「混乱」の尺度が低く、健康度自己評価も「良好」であることを示した。社会参加に至らない在宅生活者、施設入所者、就労しても適応障害を起こす者の長期的予後・支援が今後の課題。 「低酸素脳症者の発動性低下や自殺未遂歴が、就労や家事状況、家族の介護負担感にどう現れるか」(先崎章)の研究では、身体障害はないかあるいは軽度で、復職や保護的就労を目指して1年間外来で支援を継続した15例を検証。「就労・家事状況」が向上した例の半数で「介護負担感」はむしろ悪化。「発動性」悪化例の60%で主介護者の介護負担感が悪化。自殺未遂例3例ともリハ期間中はうつの再燃はなかったが1例では復職後にうつが再燃。 「心肺機能停止症例における蘇生後低酸素脳症の急性期像および中期的予後 一救急医療機関における412例のCPR症例の分析」(大賀優)の研究では、約60%を占める CPC4/OPC4重症例に対するリハ介入は皆無に等しく、CPC1/OPC1軽症例に対する高次脳機能評価も不十分。CPC2-3 /OPC2-3中等症例では後方支援機関との連携強化が必須課題と判明。 「心肺機能停止があった低酸素脳症例 脳外傷例との比較」(青木重陽)の研究では、リハ病院入院の低酸素脳症45例と年齢と入院時FIMを合わせた脳外傷45例とを比較。入院中のFIM gain、FIM efficiencyとも低酸素脳症の方が低下。退院後のfollow-up時点でもFIMの運動・認知項目、合計いずれも有意に低下。
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Research Products
(9 results)