2013 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルかつ長期的な未来世代への責任を志向する教育学の基礎的研究
Project/Area Number |
23531025
|
Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
太田 明 玉川大学, 文学部, 教授 (30261001)
|
Keywords | 未来世代への責任 / ハンス・ヨナス / UNESCO / ソクラティック・ダイアローグ / レオナルド・ネルゾン |
Research Abstract |
研究課題「グローバルかつ長期的な未来世代への責任を志向する教育学の基礎的研究」に対して、A.「現代の世代の未来世代への責任に関する宣言」の検討、B. (ハンス・ヨナスなどの)未来責任の思想の原理的検討、C. (K.-O. アーペルとその研究グループによる)討議倫理学的共責任論の理論的・実践的検討、の3つの部分的なテーマを設定し、AからBを経てCへと年次的に重点を移動するように研究計画を立てた。 A:「現代の世代の未来世代への責任に関する宣言」を教育および教育権と関連づけた発表を行い、書籍の一部として英文で公表した。 B:刊行が始まったハンス・ヨナス著作集を利用して、中期ヨナスの生命論と「責任の原理」との関連について、哲学人間学という観点から両者を関連づけて学会にて発表した。また、「未来世代への重層性」という視点を導入することにより、AにおけるUNESCOの宣言とヨナスにおける未来責任との共通点と相違点をかなり明確に捉えることができるようになったので、それを学会誌にて発表した。 C:討議倫理学的な責任倫理については、ヨナスに対するK.-O.アーペルの批判という点から分析し、両者の違いを一定程度明らかにする論文を発表した。これについてはまだ継続中である。討議倫理学との関連で、ソクラティック・ダイアローグ(SD)の国際大会およびワークショップおよび対話的な哲学実践のサマー・セミナーに参加した。それによって、SDに関して不明であった点が幾つか明らかになったので、SDの創始者レオナルド・ネルゾンの構想を含めて、いくつかの学会・研究会で口頭報告を行った。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Right to Education and Democracy2014
Author(s)
Akira Ota, Giovanni Pampanini, Kishore Singh, Teruhisa Horio, David Dalby, Zacharie Zachariev, Helene Slessarev-Jamir, Faten Adly, Ryo Sasaki, Kosuke Kasai, Shin'ichi Suzuki
Total Pages
269
Publisher
CUECUM